常に運命に身をゆだねている
──山口さんって一緒に馴染みの街を歩いてると、いろんな人から声をかけられてますよね。
山口 そうなのよ。まずファッションが分かりやすいんだろうね。巣鴨なんかは長かったから、普通のOLさんとかも挨拶してくれてたよ。飯屋はだいたい二回行けば常連になっちゃうね。
──50歳を過ぎた童貞として徐々に世間に知られていくなかで、街でまったく知らない人に声をかけられたりすることも増えたんじゃないですか?
山口 そうだね〜。電車の中で話しかけられたりもするし、チヤホヤされると気分イイんだけど、本屋で星占いの本を立ち読みしてる時に声をかけてこられるのは困るよなぁ。アレは恥ずかしいよ(笑)。
──星占いの本! 意外と乙女な部分がありますよね。
山口 オレ、かなり乙女だよ。占い大好きだからな。毎日気になってしょうがないのよ。「めざましテレビ」の星占いとか、いろんな雑誌の占いコーナーとか、たいていチェックしてるんだよ。気持ちわりぃよな(笑)。でもさ、だいたい占いって女性向けなんだよ。「今日のラッキーアイテム・リボン」とか、どうすりゃいいんだ? ってもう毎日大変だよ。
──なぜ占いを気にするんですかね?
山口 オレ、他力本願だからさ。占いとかに気をつけとけばなんとかなるだろうっていうだけなんだよ。宗教とか神様とかは信じてないけど、ちゃっかり神頼みはするんだよ。初詣もちゃんと行くしな。
──意外!
山口 オレ、運命論者なのよ。なるようにしかならないっていう、常に運命に身をゆだねてる状態なんだよな。
──童貞の人から相談を受けたりすることもあるんじゃないですか?
山口 あ〜。ガチな童貞から相談受けることはあるな。怖いよ。
──ガチな童貞なのに。とはいえ、世間一般の童貞とはわけが違いますよね。
山口 そうそう。上から目線で言わせてもらうと、ヤレねぇんじゃなくて、ヤラねぇんだよ、っていうね。
──もうちょっとプロ童貞ライフについて聞きたいんですけど、山口さんは同窓会に行ったりするんですか?
山口 高校の時の同窓会は何年かおきにやってて、この前も声かかったんだよ。でも、母ちゃんの介護してっから行けなかったんだよな。今会うとビックリするよ。ほぼ孫がいるからな。
──同級生たちはいまだに山口さんが童貞ってことを知ってるんですか?
山口 知ってるような、知ってないようなだな〜。でも、親戚は知ってるよ。
──え!
山口 親戚って、ほら年賀状を出すじゃん。
──あの年賀状、親戚にも出してたんですか!
親戚に「この人、童貞で有名なんだよ」と紹介される
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