私の前で前妻の話をするなんて!無神経な親戚たち

29歳のとき、前妻に先立たれた男性と結婚した栗村さやかさんが、死別再婚で幸せになる秘訣を綴っていくこの連載。今回は親戚付き合いにまつわるお話です。夫の親戚や友人の集まりで前妻の話をされ、ストレスが溜まっていた栗村さん。あるとき、発想を転換することで気持ちが楽になったといいます。

これまでの連載では「亡くなった前妻へのコンプレックス」をどう乗り越えてきたかについてお伝えしてきました。そして、コンプレックスを乗り越えることで、私自身はずいぶん楽に夫と向き合えるようになりました。

しかし、結婚は二人だけでできるものではありません。そこで、気になるのは、夫の家族の反応です。

前回お伝えしたように、前妻は家柄面・仕事面ともにスペックの高い女性でしたし、前妻の闘病中は、夫の家族も一丸となって闘病生活を支えていたことを彼から聞いていました。ですから、夫が再婚をすることについて、彼の家族からどういった反応をされるのかは全く読めませんでした。

そして実際に、夫の親戚の集まる場に行くと、ほぼ毎回、前妻の話題がのぼるようになり、たびたび心が痛むようになりました。

二言目には「前の奥さんは~」

入籍前に彼の家族のもとへ挨拶に行ったときのことです。一通り自己紹介と挨拶を済ませると、なんとはなしに私の家族の年齢の話になりました。

すると、夫の姉が前触れなしにふとこう言ったのです。

「そういえば、はるかさん(前妻)っていくつだったっけ?」と。

私は内心、めちゃくちゃ驚きました。だって、女同士であれば、「前の女」にまつわる話が不愉快であることは感覚的にわかるはず。それに、この場で前妻の話を出す!?と衝撃ですらありました。

とはいえ、彼の姉の発言の意図がわからない以上、その場では何事もなかったかのようにふるまうしかありませんでした。結局、あの出来事は一体なんだったんだろう…? 嫁いびりだったんだろうか…?という疑問だけが残りました。

また、入籍前に義父が亡くなったときのことです。通夜や葬儀の席に集まった親戚や知り合いたちからも、何かと前妻の話題が出て、私はとても肩身の狭い思いをしました。

それだけならともかく、義父の知り合いへあいさつ周りをするとき、夫の姉が私のことも紹介してくれたのですが、「〇〇(夫)の【新しい】奥さんです」という切り口で紹介をするのです。

それだけではありません。再婚することを知った方から、「〇〇くん(夫)はあなたに出会えてよかった。過去に縛られているのを解放してあげたかったの。あなたは、救世主ね」と言われました。

再婚を好意的に受け止めてくれるのは、もちろん嬉しく思います。でも、私の中では、「新しい妻」というよりも、私が「本来の妻」くらいの認識でいるし、別に過去のことは関係なく、私は夫のことが好きだから、結婚を決めたのです。

むしろ前妻の思い出を捨てさせたり、遺骨を返すようにと要求するなど、嫌な後妻かもしれません。救世主というよりも断捨離女です(第3回第4回参照)。

文句を言っていいのは、ただ一人

だから、夫の親族や友人と会うたびに、この結婚が前妻といちいち関連付けられることに、私はうんざりしていました。

かといって、親戚たちに「私がいるところで前妻の話題は出さないでください」というのは、自己中心な要求です。身勝手です。

だって、親戚の皆さんが、私を選んだわけではありません。親戚一同たっての希望で私が夫と結婚するのならば、まだ要求の言いようがありますが、そうではありません。

むしろ、私がどれほどの思いで前妻へのコンプレックスを乗り越えてきたかというのは、第三者には関係のない話です。関係のない方に、ずうずうしい要求はできません。

もし、私が後妻であることで嫌な思いをしたとしても、文句を言っていいのは、ただ一人。自分の意思で私を選んだ夫だけです。

そこで、夫へ相談をしました。「あなたの親戚や友人が集まる場に行くと、いつも前妻の話題が出てストレスがたまる。でも、やめてくれとは言えないから、いっそのこともう行きたくない」と。すると、彼から「ちょっとくらいは仕方ないと思ってもらえないか」と言われ、突き放されました。

その、「ちょっとの我慢」が積み重なって爆発したところで、誰も責任なんて取ってくれません。私は深く考えた末に、発想自体を変えることにしました。

「みんなが前妻の話題を出してくるのは、ただの”暇つぶし”なのでは?」と。

時間をつぶすのに、故人の話は適している
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前の女」よりも愛されたい

栗村さやか

結婚相手を亡くした人が、新たなパートナーと再婚する「死別再婚」。栗村さやかさんは29歳のとき、前妻に先立たれた男性と結婚しました。「前の奥さんを忘れられないのでは?」「前の奥さんと比較されてしまうのでは?」と心配する人もいるなか、栗村...もっと読む

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thinktink_jp "親戚の皆さんが、私を選んだわけではありません。親戚一同たっての希望で私が夫と結婚するのならば、まだ要求の言いようがありますが..." https://t.co/uCcuTqjd3s https://t.co/Xyry3H3fxG #drip_app 6ヶ月前 replyretweetfavorite