日本一人口の少ない村が東京に!
青ヶ島は東京都の離島で、伊豆諸島の一番南に位置します。周囲は断崖絶壁で、世界的にも珍しい地形の二重カルデラ。青ヶ島村の人口は約170人と、東京にありながら日本一人口の少ない自治体です。島内に番地はなく、郵便物は「郵便番号+東京都青ヶ島村+相手の名前」で届きます。お世話になった民宿のご主人のお宅は郵便番号+下の名前だけでも十分とのことで、びっくりでした!
二重カルデラの風景。約3000年前にマグマ水蒸気噴火が起こり、時間をかけてこの地形が作られたそう
島へは本土から直接行くことはできず、八丈島の経由が必須です。八丈島からの連絡船は1日1往復のみの運行で片道3時間ほど。就欠航は当日の朝に決定するのですが、欠航率はなんと平均50%超え! 季節によっては70%を超えることもあるほどです。私が初めてチャレンジした時は2日連続で欠航になってしまい、上陸は叶いませんでした……。
より確実なのは八丈島空港からのヘリコプターです。それでも欠航することはありますが、連絡船より確率が高いです。1日1往復限定で、席数は9席のみ。島の人や仕事関係者も利用するので、予約開始となる1カ月前の期日には毎回電話での争奪戦が勃発します。やっとの思いで足を確保し訪れても、帰りの便が空・海とも欠航になり、島を出られないこともしばしば。私の知る限りでは1週間閉じ込められた人もいます。難易度は高いですが、それを乗り越えてでも訪れる価値があるのは確か。帰りの便の欠航に備えて、余裕を持った日程を確保しておきましょう。
ヘリコプター「東京愛らんどシャトル」。1日1往復9席のみ
私が島を訪れたのは2014年8月。このとき往路で利用したヘリコプターは、今まで乗った乗り物の中で一番の感動がありました。海の上を移動する不思議な感覚と、上空から二重カルデラを目にしたときの感動と言ったら……! ぜひ皆さんにも一度味わっていただきたいです。
ちなみに、このときの旅は到着こそスムーズだったものの、帰りは天候不良で予定の便に乗れず。幸い仕事への影響はありませんでしたが、帰りに寄る予定だった伊豆諸島の別の島への旅は急きょ中止となりました。
地熱釜、幻の酒に、空飛ぶ船……!?
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