前回も述べましたが、人の気持ちは変わります。
一生の誓いをしたとしても、日々の生活に追われていると、その気持ちは忘れがちになります。
盛大に行った結婚式も、日々の生活の中では遠い昔の出来事です。
パートナーへの尊敬の念や感謝の気持ちも薄れがちです。
しかし、資産は裏切りません。
今も楽しめる資産を持っていると、「あの頃は……」と過去を美化せずに、前向きに生活できます。
日々の暮らしの中で、長く使える資産に囲まれていると、幸せを感じる要素になります。
結婚であれば、「一生に一度のことなんだから、資産になるかならないかなどという基準で考えるのはおかしい」、子育てであれば、「自分のキャリアが資産なんていわず、子どものことを考えたら、子育てに集中すべき」などの意見があるかもしれません。
でも、それはすべて感情論。
必ずしも将来まで考えた現実に向き合ってはいないのです。
資産になるものと資産にならないものとを天秤にかけて選択していくことは、長い目で見たら大きな違いを生みます。
そして、感情に任せた判断をしないからこそ、後から「あのときはこんなふうに思っていたけど、どうしてそんな選択をしてしまったのだろう」と後悔することも減るのです。
資産形成は、一定の条件がないとできないことではなく、自分の周りから少しずつ始められます。 資産形成マインドを持つのは、誰でもいつでも始められるのです。
速いスピードで物事が変わっている現在、手遅れにならないように、資産づくりを今すぐ始めてください。
そして、始める前との違いを実感してほしいと思います。
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本連載の中で「自分の未来を想像しながらモノを選ぶ」と書きましたが、先日、結婚13年目にして結婚10周年の記念アイテムを購入しました。
何を買ったかは伏せておきますが、「10年先も家族が楽しめるもの」という考えのもと、結婚8年目あたりから何を購入するかを考え始めました。
アイテムを決め、いざ探し始めると、ぴったりくるものを見つけるまでに時間がかかり、結局13年目を迎えてしまいました。
計5年間も購入するまでに時間がかかったことになりますが、今は、やっと購入したという達成感と若干の疲労感もあり、価値のあるお気に入りアイテムが増えたという満足感はこれから時間をかけて増幅していくと思っています。
それから、「キャリアは資産」「10年後の価値に重点を置いて物事を見る」とも書きましたが、2016年に運用会社での株式アナリストから独立したのも、10年後の自分資産の価値を意識してのものです。
次の10年の自分資産を考えたときに、アナリストとしてのキャリアを深めていくか、30代のうちに新しいことに挑戦するかを考えて決断したのです。
このように私自身も資産形成マインドを取り入れて日々資産を増やしているとともに、自分の選択したことが資産となって残っていくことを楽しんでいます。
自分次第でできるのが「資産形成」で、資産形成を意識してお金を使ったり、決断したりすることで、主体性のある人生を過ごせるのです。
本連載を読んでくださった方々も、資産形成マインドで、お金の使い方を変え、人生の流れを変え、主体性のある人生を送ることができるよう願っています。
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