資産は、人それぞれです。
私のアメリカ人の友人は、ウイスキーを好んで収集しています。
日本各地のウイスキー工場に行くのが彼の楽しみで、売るつもりで収集しているわけではありませんが、好きが高じて、自分が飲み切れる以上のウイスキーを購入して、収納用の倉庫まで借りています。
私にはウイスキーの価値はまったく分かりませんが、彼のウイスキーの知識や昨今のウイスキーブームを考えると、ただの自己満足でなく、資産としての価値があることは想像できます。
外国人目線で日本のウイスキーを購入できるのも彼の強みで、彼にとって楽しみながらの資産形成になっています。
彼はウイスキーですが、私はアクセサリーなど身につけるものに、資産価値を見いだして購入しています。
もっとも、ファッションに特別センスがよいわけではありません。
先日、プロのスタイリストとお話をする機会があり、私の格好はどういう印象かと聞くと、「一生懸命働いてきたことが、身につけているモノで分かる格好」との評価でした。
やんわりと言ってくれていますが、要は「何となくお金がかかっているのは分かるけど、ファッションセンスはいまいち」ということなのでしょう。
確かにファッション業界の友人などと一緒にいると、みんな複数のアクセサリーをバランスよくつけたり、洋服とアクセサリーのトータルコーディネートが素晴らしかったりするのですが、私は失敗のないワンピースにシンプルなダイヤのネックレスなどで、お世辞にもファッショナブルとはいえないでしょう。
しかし、私はファッションの世界で生きているのではなく、資産形成の世界で生きているのですから、一生懸命働いてきた印象というのは、むしろ私にとっては褒め言葉なのです。
私の資産は、私自身を反映しています。
私が時間をかけて選んできたもので、私のモットーとする〝長く楽しめる〟コーディネートですから、他人と比べて自信をなくすこともなく、他のモノを買ってみるとかいうことも絶対にありません。
人それぞれ人生が違うように、どういう資産を築くかも人それぞれです。
人それぞれに持っている趣味や知識、住む地域は違いますので、「自分ならでは」の目線を活かして資産になるモノを見つけていってください。
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