7 関税と産業 のはなし── 戦争を引き起こした関税
国を開くのか、閉じるのか
ここから2章にわたって、関税と産業、自由貿易というテーマの話をします。
最近、ニュースで「貿易戦争」という言葉を耳にすることが多くなりました。ある国が、外国の製品が自分の国に入ってくる際の「関税」を高くすることによって、外国の製品が入ってくることをブロックしたとします。それに反発した相手の国が「じゃあこっちだって仕返ししてやる!」として、自分の国の関税も上げてしまいます。このような攻撃と報復が、あたかも貿易上の戦争であるようなことから、貿易戦争と呼ばれます。
最近では、アメリカが外国から入ってくる鉄鋼やアルミに高い関税をかけて、それに多くの国が反対していますが、これってそもそもどういったことなのでしょう。
関税や貿易の話は、少し細かくて、難しい部分もあるかもしれませんが、これからの日本のかたちを描くうえで、とっても重要です。わたしたちがこれからの日本をどうしていきたいのか、という国のあり方についても一緒に考えてみましょう。
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