では、好きな男性がないものねだりしているものを所持するためにはどうすればいいか?
ここで、真にモテる男女が共通して心がけていることをお話しさせていただきましょう。
それは、「男女問わずできるかぎり大勢の人に好かれる自分でいる」ことです。
なぜなら、特定の人に好かれたいのであれば、その特定の人は大勢の人の中にいるからなんですよ。勘違いしないでいただきたいのは、八方美人になるのではなく、人に愛を持って接することが、モテる男女に共通していることです。
愛とは、「嫌われることを恐れない、見返りなしの善意」のことであり、その愛をできるかぎり大勢の人に分け与えている人は例外なくモテています。
たとえば職場で、人望があり、優しさと気遣いに長けていて、ときには厳しいことも自分のためだけを思ってちゃんと言ってくれる上司っていませんか?
そういう人のことです。
愛については後ほど詳しくお話しさせていただくとして、真にモテる男女は例外なく、人と地球に優しい自分でいることが「当たり前」になっています。
エーリッヒ・フロムが、「愛は技術だろうか? 技術だとしたら、知識と努力が必要だ」という名言を残しましたが、優しさと気遣いも実は技術なんです。
最初は「意識して」実践していたことを、次は「習慣」になるまで積み重ねていき、自分の「素養」にする。
このプロセスを踏むことで、人は誰でも優しくて気遣いのある人間になれるんですよ。
たとえば、合コンでサラダの取り分けをする女性はあざといなんて昔は言われてましたが、なぜそう見えるかというと、この女性がふだんから気遣いある行動ができてないのに、サラダの取り分けをしたことによって「どう? 私っていい女でしょ?」というあざとさが、言ってなくてもにじみ出てるからなんです。
しかし、ふだんから気遣いある行動ができている女性だと、頭で考えるより先に身体が動いてしまうので、それが「自然な気遣い」として見た人の目に映るというわけです。
これが同じことをしていて、イラッとされる人とされない人の差でもあるのですが、実はこの「自然な優しさや気遣い」は男性の心を動かす大きなポイントになることが多いんですよ。
こういったお話があるのですが、ある女性が彼氏の家から帰ろうとしたら雨が降ってきました。
「傘借りてもいい?」と聞くと、「壊れてる傘でもいいかな?」と彼氏。
その壊れてる傘を借りて帰り、後日、女性が傘を直してからそのことを告げず「ありがとう」とだけ言って、彼氏に傘を返したそうなんですね。
そしてある雨の日、その男性が壊れているであろう傘をさしたとき、直っていたことに驚き、「なんて気遣いができるやつなんだ」と感動して、彼女との結婚を決めたそうです。
しかし、この女性は傘を直したことをいっさい覚えてないんですよね。
このお話が意味するところは、ふだんから彼女が優しさと気遣いを当たり前にしていることで、それが「無意識に」出てしまったということなんです。
僕自身も過去の恋愛を振り返ってみると、相手の女性の自然な優しさや気遣いに触れたとき、心動かされることが多々あったことを思い出しました。
考えてみれば当たり前の話で、男性って母性がないじゃないですか。
母性を構成しているものの中には優しさと気遣いが含まれてますよね。
「母性力」とでも言いましょうか。
女性なら誰でも母性は持っていますが、この「母性力」を高めるために、ふだんから男女問わずいろいろな人に対して優しさと気遣いある行動を見返りなしで「当たり前」になるまで実践していくことが、好きな男性が「ないものねだりしているもの」を手に入れられる一番の近道であると僕は断言します。
実際に、カウンセリングでこのお話をして実践されたクライアントの方の多くは、人生で一番のモテ期の経験だけじゃなく、いろいろな人に重宝されて必要とされるという経験もされていますね。