性欲をエネルギーに変える

自分自身を「商品」と定義し、まずは冷静に現在の商品力を見極めたのが前回まで。
いよいよ今回から、「商品・田村麻美」の商品力を上げるための、具体的な手法が明かされる!

【前回までの復習】

・自分を「商品」だと認識し、「見た目価値」を査定する

・ブスであることを受け入れる

・見た目、経済力(仕事)、学歴、居心地(人柄)、相性(個性)の5つの指標を使って自分という商品(プロダクト)を解析する


ぜひとも一度「やってみたい」

中1になった。地元の中学校へ行った。

入学してすぐの4月から、キムタクと山口智子のドラマ「ロングバケーション」(ロンバケ)がはじまった。

かっこいいキムタクときれいな山口智子の恋愛模様を描いたドラマだ。 チューしたりセックスしたり。 いまの私はAVを見ても何も反応しないが、あのころは、ロンバケを見ながらAVを見ているかのような興奮を感じていた。

ブスを自覚していながら、恋をしてみたい、あわよくばやりたい。

そんな欲望を抱きはじめてしまった。

小学校時代、「鼻が低い」と言われてから、異性への気持ちに蓋をしていたが、ロンバケで簡単にその蓋が開いた。

『エルティーン』という雑誌を知っているか。

これは中高生のエロい体験記が載っている雑誌だ。

部室で〇〇しちゃっただの、教室のカーテン越しに〇〇しちゃっただの、彼の部屋で〇〇しちゃっただの、公園で青姦しちゃっただの、そんな読者の体験記が官能小説のように書き綴られている。

テレビドラマで、キスシーンやベッドシーンなどを見ることはあった。

しかし、具体的にベッドのなかで何をしているのかは知らなかった。

彼に無理やりキスをされ、吐息を感じた。強引な彼と私はお互い経験はなかった。理性がなくなる彼をみるのははじめてであった。何気なく手を置いていた場所が大きく波を打っていた。それは、彼の分身。そう、彼自身が私に欲情して大きくなっていたのだ。

なるほど、何気なく見ていたテレビドラマのベッドシーンというのは、実は、こんなことがおこなわれていたのか。理性を失い、我を失い、本能的に自分を止められなくなっていたのか。

理性を失うとはどういうことなのだろうか。

どの体験記を読んでも、幸せそうな様子が書いてあった。貫通するということは、とても怖いことである。みんな涙を流している。しかし、涙のあと「最初が〇〇君でよかった」とか言っているのだ。痛いのに幸せとはどういうことなのか。

理性を失い、本能のままに行動し、痛いのに幸せ。

自分がだれかの理性を壊すほど、魅力的な人間なのか。

私なんかと粘膜と粘膜の接触をしてくれる男はいるのだろうか。

まったく想像がつかなかった。自信もなかった。

しかし、『エルティーン』の読者体験記を読んだ私は、ぜひとも一度やってみたいと思ってしまった。


ブスの性欲は勉強の動機になる

美男子と付き合うことなど一生できないだろう。

それならば優秀な男と出会いたい。

優秀な男とはなんだ。

ここで私が思った優秀さとは学歴だった。

学歴のいい男子とはどこで出会えるのだ。

偏差値の高い高校か?

じゃあ、自分もそのレベルの学校に行かなければならない。まずはこの田舎の中学校でいい順位をとって、そして、いい高校に行こう。そうすれば、優秀な男と出会えるかもしれない。

美人だったら自分の学歴を上げようとは考えなかったかもしれない。しかし、ブスである以上、優秀な男と出会うために、優秀な男が多くいそうな場所に自分が行かなければならないと考えた。

そこでまじめに勉強をしはじめたのである。

私の勉強とは、ずばり暗記である。

覚えるだけの一般教科、英数国理社を死ぬほど暗記した。

暗記すればいい点が取れるという意味のない教育方法をいまだに使っている日本だから、それなりにいい点数を取れた。

中学生の田村。優等生で通っていたが、頭の中はエロのみ。



強すぎる承認欲求が、 エロを超えた日

中3になった。  計画的に勉強を続けていた。

第一志望の高校は、共学の高校だった。

高校の制服といえばブレザーが多かったのだが、その高校はセーラー服であった。セーラー服にラルフローレンのセーター。少しはブスが隠せるのではないかと考えた。

当時、その高校の偏差値は64くらいだったと思う。ものすごく人気校で倍率が高かった。みんな、そのセーラー服が着たかったのであろう。

私もその高校に進んで、『エルティーン』のようなみだらな不純異性交遊をしたかった。

しかし、私は『エルティーン』を読みながら、いい男とやることを目的にひたすら勉強をし続けた結果、偏差値が70になってしまった。

担任の先生から、県内トップの女子高をすすめられた。

偏差値はギリギリだが、倍率が低い。だから、最初に目指していた人気共学校より入りやすそうだ。さらには、田舎町からその進学校に進むなんてめったにないから、お前がんばれ! 的なすすめられ方だった。 とにもかくにも、周囲からの圧力がすごかった。

高校でいい男とやりたいという夢と、まわりからの期待を天秤にかけた。

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ブスのマーケティング戦略

田村麻美

税理士、大学院生、一児の母、そしてブスである田村麻美さんによる、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」をかなえるための戦略論。誕生から、受験、処女喪失、資格取得、就職(即退職)、結婚・起業するまでの物語を赤裸々に記した半生記と、結婚・...もっと読む

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