ヒム子はなぜアイドル性にあふれているのか?『マジ歌選手権』振付の現場から

2018年最後の「平成が終わる前にアイドルダンスを振り返るプロジェクト」、テーマは「アイドル性」について。「ヒム子」を元に考えます。昨日(12月28日)放送された『芸人マジ歌選手権』でトップバッターをつとめた、お笑いコンビ・バナナマン日村勇紀扮するヒム子。実は、竹中夏海さん4大会続けて振付を担当しているのです。そんな振付の現場から、「アイドル性」の正体に迫ります。

アイドルモチーフではないのにアイドルを感じさせる彼女

『ゴッドタン 芸人マジ歌選手権』、テレビ東京系のバラエティ番組『ゴッドタン』の人気企画で、例年、年始の特番として放送されていましたが、今回は暮れも押し迫った12月28日に放送されました。もはや恒例となっているのが、マジ歌シンガーたちのリーダーでありトップバッターを務めているバナナマン・日村勇紀さん扮するヒム子です。

この企画において絶対的なアイドルとして君臨している彼女ですが、ヒム子になってからアイドルをモチーフにしているのは、実は最初の三年だけなことに皆さんお気づきでしょうか。はじめこそ「ヒム子ーズ」「ヒム子組.com」というグループアイドルのメンバーとして歌って踊ってきましたが、その後は「水曜日のヒムアイ」「ヒムラー」と出世魚の如く進化し、シンゴジラやTik Tokといったその年の世相をガンガンに反映するスタイルになっていきました。

私は「ヒム子組.com」から振付を担当していて、おそらく最初はアイドルの振付師として白羽の矢が立ったのだと思いますが、最近は年末が近付くとその年のトレンドのダンスを勉強して、ヒム子に備えるようになりました。今年は無事ヤマ勘が的中し、「Tik Tok予習しておいて良かった……」と胸を撫で下ろしていたところです。

しかしどんなにモチーフがアイドルでなくなったとしても、ヒム子にはアイドルダンスの時と同じ感覚で振付を作っています。なぜならそれは、彼女の中に圧倒的にアイドル性が宿っているからなのです。

アイドル性かアーティスト性か
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コメント

yashinoki946 https://t.co/EZiFUdNNBG 7ヶ月前 replyretweetfavorite

nogibutter46 めっちゃ良い記事です。 “アーティスト性とは技術の肯定、アイドル性とは存在の肯定” まさにその通りだなと。 https://t.co/TNvorPNS4a 7ヶ月前 replyretweetfavorite

kmrmo 他の記事も面白いな 7ヶ月前 replyretweetfavorite

makony オッサンとのやりとり「チャンネルが違う」の話、からの「質の違い」って話。そう、これ。曰く『優劣の問題ではなく、質の違いなのではないか。アーティスト性とは技術の肯定、アイドル性とは存在の肯定なのだと』 https://t.co/xqMEl0RtiI 7ヶ月前 replyretweetfavorite