牛込の加寿子荘

牛込の加寿子荘」 第三回

築40年を超える「加寿子荘」での生活風景。能町みね子の自叙伝風小説! (『少年タケシ』2010年11月更新分より)

ブロッコリーってのはもう少しがんばれるやつだと思ってた。

緑のものは、たしかに弱い。ほうれんそうとか、水菜とか、あのへんはヒラヒラしてて、うすっぺらいからそのへんを酌んであげないといけない、とこちらにも自覚を促すものがあります。
でも、いままで約十年のひとりぐらしから、にんじんはかなりいけることが分かっている。たぶん一か月くらいいける。なすも、やわらかいけど二週間くらいいける。皮にしわが寄ってくるけど問題ない。あのヒョロヒョロと弱そうなきのこでさえ、一週間いけたりする。じゃがいも、玉ねぎ、にんにくにいたってはほとんど永久にもつと思ってもよい。要は実のつまったかたまり状のものはがんばってくれるという経験則がある。
だからブロッコリーは、緑だけど実がつまってるからけっこうやってくれるんじゃないかと、がんばってくれるんじゃないかと、期待して獲得した部分もあったわけです。

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