初仕事から業界トップ案件

転職活動を経て新しい職場で働くグッチーは、ある人物と出会い独立へ…。独立起業を目指す人は必読の回!?
とびきりかっこいいデザインだけでなく、還暦目前のプロ童貞としての独自の視点に基づく発言とライフスタイルも多くの業界人から支持されている山口明(58歳)の自伝『ワイルドチェリーライフ 山口明 童貞力で一億総クリエイター時代を生きる』。

メラメラ! 社長の嫉妬!!

──結局どのぐらいの期間、職探しをしていたんですか?

山口 半年ぐらいかな。32歳になる年だよ。それで、デザイン会社と写植屋がくっついたような会社があって、面接に行ったら「すぐ来てくれ」って言われてさ。「前の会社は給料いくらもらってたの?」って聞かれたから、「30万以上はもらってた」って言ったら「半分でいいかな?」って。

──15万!

山口 そうだよ! しかもその会社の仕事場っていうのが小学館の近くにあって、漫画雑誌の中の単行本の広告とかプレゼントページとかのデザインをやってたのよ。オレそんなに漫画に興味なかったしちょっと迷ったんだけど、これで蹴ったらまた探さなきゃいけないから、「いいっすよ」って感じで軽く入っちゃったんだよ。そこがまたキツかったな〜!

──キツかったってのは仕事内容ですか?

山口 そうだね。デザインに関してはほとんど素人なんだから。しかも漫画の雑誌とかのデザインって独特じゃない。よく分かんなかったんだよ。だからデザイナーという仕事自体を辞めて転職しようかな、とかも思ってたりしたよ。本屋とかレコード屋には毎日のように行ってたから、そっちにいこうかな、とかね。最後のほうは社長と険悪になっちゃったし。

──どうしてですか?

山口 小学館とか、出版社に届け物をやってたんだよ。で、行ってるうちに出版社の人と仲良くなるじゃん。それで、そのまま仕事をもらってきたりすることがあって、そのへんを社長が気に食わなくなったみたいなのよ。社長を通り越して勝手にどんどん出版社の偉い人と仲良くなっちゃったから(笑)。オレとしてはちゃんと営業してやってると思ってたんだけど、社長の個人事務所みたいなもんだったんで嫉妬されちゃったのよ。

──山口さんは誰とでも仲良くなれちゃう不思議なパワーがありますからね。

山口 そこで、オレの人生の恩人と言える、『ヤングサンデー』の元編集長の熊田(正史)さんって人と出会うんだよ。で、オレと熊田さんが密になりすぎて、「こいつはイカンぞ」って思ったみたいだね。そのあたりから今でいう軽いパワハラみたいなこともあってさ。こりゃもう辞めるしかないかなって思い始めたんだよな。でも、歳も歳だし今さら就職はねぇな、ってことが自分でも分かってたし、もうフリーでやっていくしかねぇなって思ったんだよ。熊田さんも「辞めちゃえよ。俺がお前の仕事なんとかするから」って言ってくれてさ。 で、そのぐらいの時期に、写植屋時代に出入りしてた広告代理店のオッサンと偶然街で会ったのよ。そこで「会社辞めてフリーになろうと思ってるんですよ」って話したら、「巣鴨に事務所を借りてるんだけど、スペースが空いてるからそこに来ていいよ。家賃ちょっとだけでもいいし」って言われてさ。で、その事務所に一回遊びに行った時に「今いくらもらってるの?」「20万ちょっとです」「辞めちゃえよ。迷うことあるか?」って話をして、そりゃそうだな、と思ったんだよな。で、ほんとに辞めちゃったのが35歳になる年かな。

──流れに身を任せた感じですね。

山口 オレはいつもそうだよ。会社辞める頃、周りのフリーの人に「どうやってフリーになったんですか?」って聞いてみたら、だいたいみんな「いや、自然の流れで」とか言うんだよ。そんなことねーだろ! カッコつけてんな〜って思ってたんだけど、いざ自分のことになったらホントそうなんだよな(笑)。自然とそういう時が来るんだよ。

独立していきなり小学館の漫画単行本の装丁デザインの仕事が…!
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ワイルドチェリーライフ 山口明 童貞力で一億総クリエイター時代を生きる

山口明 /市川力夫

とびきりかっこいいデザインだけでなく、還暦目前のプロ童貞としての独自の視点に基づく発言とライフスタイルも多くの業界人から支持されている山口明(58歳)の人生を追い、劇的に変化を続ける男女問題、やがて人口の約4割が独身世帯「ソロ世帯」に...もっと読む

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