「いいね!」がほしい人と
「いい人」の共通点
SNSの「いいね!」の数が気になって常に落ち着かない。
SNSで嫌なコメントをもらってしまい、しばらく立ち直れない。
このように、近年は「SNS依存症」とも言いたくなる人たちが増えているように感じます。
現代人の多くは電車などでの移動中、仕事の休憩中でもスマホというように、少しでも暇があればスマートフォンを操作している人がほとんどです。
誰でも簡単にSNSで情報を発信できるようになり、「いいね!」などの反応が返ってくることが病みつきになってしまい、24時間、寝る間も惜しんでスマホをチェックして一喜一憂している。
これはある意味で、「いい人」の思考回路に近いかもしれません。
他人の評価が欲しいあまりに、辛いことまでしてしまう。「いいね!」が欲しくて本当の自分を偽ってしまう……。なんとかしたいものです。
実際のところ、私自身もSNSを利用していますし、そのシステム自体に問題があるとは思ってはいませんし、無理やりやめる必要があるとも思いません。むしろ、これは使い方次第で自分の世界を広げることができる素晴らしいツールだと思っています。
そして、狭いコミュニティで他人の顔色を窺ってばかりいるよりは、SNSを通じて世界中の人と「毛づくろい」をしてほしいと考えています。
「いい人」として評価をされることなどはさっさと卒業し、世界に能動的に働きかけて、本当の意味での「自己アピール」をしてみてはいかがでしょうか。
さて、個人が世界に向けて情報を発信することが容易にできるようになった結果、マメスメディアの影響力が弱体化し、個人の影響力がますます増大しているのが現在です。
企業が発信した企業目線の宣伝ではなく、フォロワー数の多い影響力のあるインスタグラマーやユーチューバーといった個の力によって商品が売れるといった現象が成り立っているのもその一端です。
情報の発信力を高め、自分自身をブランド化することができれば、個人でも飛躍的発展を遂げることができます。つまり、時代の変化に上手く適合できた人が、「手づくりのスター」となってどんどん世に出ているのです。
「いい人」をやめて自分の存在価値を見出すためには、私的な領域ではなく世間に訴えかけて、あなた自身を発信していく必要があります。
これを「セルフ・ブランディング」と呼びます。
セルフ・ブランディングとは「自己をブランド化する」という意味ですが、私は独自にこのセルフ・ブランディングを、他者にとって自分が究極の存在価値になることだと解釈しています。
他者にとって「究極の存在価値」になる。これを言い換えれば、「誰とも比較検討されずに選ばれる存在」になるということです。まさに「いい人」がこれから目指すべき方向ではないでしょうか。
ではどうすれば、自分の存在にそうした「価値」をつけることができるのか。それをこれから考えていこうというわけです。
昨今のさまざまなセルフ・ブランディングにおけるノウハウを見ると、「いかに自分を良さげに見せるか」というテクニックに走ってしまい、本来の狙いから外れたセルフ・ブランディングを実践している傾向にあるようです。
特に、SNSでは「なかなか予約が取れない店で食事した」「話題のあの場所に、真っ先に訪れた」など、自分以外の価値ある何かにくくりつけて自分の価値を引き上げようとするパターンばかりです。
しかし、本当の意味でのセルフ・ブランディングに重要なのは、そうした小手先のテクニックではありません。こうした表面的なテクニックばかりに走ると、逆にあなたの価値を下げることにもつながってしまうので注意が必要です。
では、セルフ・ブランディングを成功させるために、最も重要なポイントは何でしょうか。
社会や周囲に対して、自分がどんな価値を提供できるのか、さらにはどんな貢献ができるのかを、他者の価値にぶら下がるのではなく、自分自身が責任を持って発言、行動することによって明確にすることです。
「二段ロケット方式」で
セルフ・ブランディング
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