「ここで一気に勝負に出よう。ベンチャーキャピタル(VC)が出してくれないなら僕が出す」
2013年の年末、当時社長だった山田進太郎は、大きな賭けに出ようとしていた。
メルカリのサービス開始は同年の7月。当時すでにダウンロード数は100万件を突破したが、フリマアプリの競争は激化していた。年末には、「LINEモール」や「ミクシィマイ取引」が参入。メルカリももともとファッション系フリマ「フリル」より出遅れて参入しており、後発組だった。
フリマアプリは勝者独占。どこか1社しか生き残れない厳しい世界で共存はあり得ない。
山田は勝負どころと判断した。メルカリのテレビCMを打つことにしたのだ。