「経済的な自由」は誰でも手に入れることができる
私はかつて借金が500万円以上あった。しかし、その後の10年間で資産を1億円にまで増やすことに成功した。今ではお金に困ることはまったくない。お金のために働くステージはとっくに卒業している。 「そんなことが可能なのか?」と思われたかもしれない。 心配は無用。可能だ。
この連載では、私がドン底だった時代にどんな本を読み、そこからどんな知恵を授かり、どう行動し、その結果どんな変化が起きたのか? そのすべての歩みをご紹介したい。
私は多くの本を読み「お金のプロフェッショナル」たちの知恵、哲学、ノウハウのエッセンスを抽出した。
すると、共通する「法則」が浮かび上がってきた。 それを私は「1億円の法則」と名付けた。 この法則をきちんと理解すれば、私が 10 年かけてきた試行錯誤で得た成果をこの1冊であなたは手にすることができる。
法則6【「お金は使えば減る」ということに気づく】
一刻も早く借金を返済するため、私は今までのムダづかいを徹底的に排除することにした。
まず、競馬やパチンコに行くのを一切やめた。ギャンブルも薬物と同じで常習性がある。誘惑を断ち切るには、スッパリとやめるしかない。
ただ、ギャンブルはわかりやすいムダづかいだが、ほかの出費は、節約するべきかどうか迷うことが多かった。
そのときにまた『バビロンの大富豪』が大いに役に立った。 「必要な経費」と「自分自身の欲求」を混同してはいけない 当時の私は、混同しまくりだった。
たとえば、飲み代。毎晩飲み歩いていたころ、もちろん私にも多少のためらいはあった。「お金もないのに、こんなに飲んでばかりでいいんだろうか……」と、不安が襲ってくることはあった。
しかしそんなとき、私は次のように考えて不安を打ち消していた。
「飲むのだって仕事のうち。人づきあいを大事にしていれば、今後のビジネスにもつながるんだから『必要経費』だよ」と。 しかし、本当にそうだろうか?
「人づきあいは大事」というが、塾講師時代にさんざん飲み歩いて、何か大きなビジネスや儲け話につながったことなど1度もなかった。
それに、何も2次会や3次会までつきあわなくても、コミュニケーションを深めるだけなら、1次会に参加してそのぶん積極的に会話するだけで十分だ。
やはり私は、自分の欲求を、必要な経費だと言い聞かせていただけなのだ。そう気づいた私は、飲み会は1次会にしか参加しないことにした。 ブランドのスーツや靴を購入するときも同じだった。
「デキる社会人として、身だしなみを整えるのは当然。見た目がよければ印象もよくなる。だからブランドものを購入するのは必要経費だ」と思っていた。
これも単なる「欲求」に過ぎなかったのだ。
お金持ちになるためにはお金持ちのふりをしろ、という考え方がある。
お金は使うからこそ入ってくるんだ、という考え方もある。 しかし、現実はこうだ。「お金を使えば減る」。あたりまえでシンプルであるが、これが現実の「法則」なのだ。
私たちが必要経費と呼んでいるものは、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまうもの これは「必要経費」なのか? 「欲望」なのか? 冷静に考えていくと、必要経費なんていうものはほとんどないことに気づく。
身のまわりには、削減できる支出は山ほどある。欲望に勝ち、本当に必要なものだけにお金を使うことだ。
ポイント:必要なものだけにお金を使おう
法則7【財布がいつもカラという病は、我慢するより治すほうがやさしい】
『バビロンの大富豪』で手に入れた知恵は一見、あたりまえでシンプルなものばかりだった。しかし、真実とはいつも単純なものである。
同書にはこんな言葉も出てくる。
財布の中身がいつも空という病は我慢するより治すほうがやさしい。
貧乏を我慢するよりも、それを治すほうがやさしい、とはなんとも心強い言葉だ。たしかに、貧乏を我慢するのは大変だが、それを治すためには「お金をすべて使わずに貯め、うまく使うだけ」でいい。実はごくごく単純なことなのだ。
さらにこうも言っている。 財産を築くことは、思慮深い人間にとっては負担の軽いもの。なぜなら、その負担は、年ごとに確実に目標に近づき軽くなってゆくものだから。
「財産を築く」というと、とんでもない偉業を成し遂げなければならないような錯覚に陥る。たしかに「結果」だけ見ればそうかもしれない。しかし、やるべきことは「お金を貯め、資産を買う」だけだ。そして、その負担は年々軽くなっていく。
まず一歩を踏み出すこと。そして、それは早ければ早いほうがいい。
「借金をなんとかしなければ」という後ろ向きな動機で手に取った『金持ち父さん貧乏父さん』『バビロンの大富豪』であったが、読み進むにつれて、どんどんポジティブな気持ちになっていった。
お金があればいろんな可能性が広がる。お金があれば「不幸を避ける」以上にあらゆる楽しいことが可能になる。 『バビロンの大富豪』にはこんな一節がある。
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