どうしても許せないこと
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
僕、めったに怒らないんですね。別に性格が穏やかというわけではないのですが、キレるのってちょっとみっともないと思っているし、何かあっても「まあ世の中そういうこともあるだろうしな」って考えるようにしているんです。
それでも、こういうケースは必ず怒ってしまうんです。例えばテレビ番組で、リポーターが扉を開けて、ある食堂に入ります。その食堂のご主人が大の星座好きなんですね。壁も天井もちょっとプラネタリウム風になっていて、でも素人が作っているからちょっとB級で、さらにメニューにも星座の名前がついているんです。
それでリポーターがそのお店のご主人に、「どれだけ星座が好きなのか」とか「どういうきっかけで星座を好きになったのか」っていうのを質問しますよね。そしたらそのご主人、うっとりして星座について熱く語り出すんです。星座がいかに素晴らしいかっていうのを語ります。それが熱すぎて、ちょっとリポーターがひいてしまったりするんですね。
それで、リポーターが「この織り姫様定食っていうのはどういうものなんですか?」なんて質問すると、ご主人がその織り姫様定食を作って出すんですね。そしたら、全然ずれていて、リポーターが「これ、どこが織り姫さまなんですか!」とかって突っ込んで、テレビの雛壇のタレントたちが大笑いするんです。
そこからはずっとそのご主人の「ズレ具合」を笑おうという雰囲気になって、そのお店の壁にかかっているのとか、ご主人が大切にしている星座グッズとかを見て、それを撮影して、テレビのテロップでバカにするんです。
僕、こういうのを見ると、すごく怒ってしまうんです。もう笑っているタレントたちのことはもちろん、この番組を作った人たちのことも含めて、こんなひどいテレビ番組をつくるなんてどういう精神構造だろう、ってなってしまうんです。