震度7で大丈夫な建物は日本に一つもない!

国民の半数が被災者になる可能性がある南海トラフ大地震。それは「来るかもしれない」のではなくて、「必ず来る」。関東大震災の火災、阪神・淡路大震災の家屋倒壊、東日本大震災の津波。その三つを同時に経験する可能性がある。首都圏を襲う大地震も懸念される。
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「免震」も万全ではない

東日本大震災や想定される南海トラフの巨大地震は、周期数秒を超える長周期の揺れをたっぷりと放出する地震です。こうした揺れに弱いのは、大きな平野に建つ超高層ビルなどの高い建物です。
 最近は「免震構造」が売り文句の建物が増えました。免震構造は基礎と建物の間にゴムが主体の軟らかい免震装置を入れて、ビルの揺れを長周期にすることで、地面の揺れが建物に伝わるのを防ぎます。しかし、免震装置を入れても、長い周期の地震に襲われれば、やはり相当に揺れます。それを抑えるためにダンパーが一緒に使われています。ですが、高層マンションは、もともと長周期で揺れやすいので、短い周期で揺れる低いマンションに比べると、免震による揺れの低減効果は大きくはありません。
 通常の免震ビルでは、地面を掘削してつくったコンクリートの箱のような擁壁の中に免震装置があり、その上にビルが乗っています。そこに思いもよらぬ長周期の大きな揺れが来て、装置がグニャッと変形すると、建物が擁壁にガ〜ンとぶつかり、その衝撃で建物が損傷する可能性もあるでしょう。こういった長周期の揺れがたくさん出るのが巨大地震です。
 免震構造を採用する理由は、揺れを抑えて安全性を向上することだけでなく、それによって柱を細くしてコストダウンするという目的もあります。柱が細くなれば、使える床面積も広くなります。
 マンションなら高ければ高いほど多くの階でコストダウンできるので、免震装置を入れるメリットが増え、全体的にコストカットができます。だから、高層の免震マンションがたくさんつくられることになります。

免震構造と長周期の揺れ

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次の震災について本当のことを話してみよう。

福和伸夫

国民の半数が被災者になる可能性がある南海トラフ大地震。それは「来るかもしれない」のではなくて、「必ず来る」。関東大震災の火災、阪神・淡路大震災の家屋倒壊、東日本大震災の津波。その三つを同時に経験する可能性がある。首都圏を襲う大地震も懸...もっと読む

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