POINT1
年収300万の人は詐欺に腹を立てるが、
年収1億の人は詐欺の手口に学ぶ
▼“常識”が“本質”を覆い隠す
詐欺は犯罪であり、やってはいけないことだ。だから詐欺のニュースを見たとき、年収300万の人は「けしからん」と憤る。しかし、悪いモノをただ憤るだけで終わっては、 結局そのニュースからは何も生まれない。
「でも、悪いものは悪いから、怒って当然だろう」
と感じるかもしれないが、詐欺の本質に目を向けてみよう。
多くの人が「自分は詐欺なんかにはだまされない」と思っている。にもかかわらず、「あ の慎重な人が……」というタイプが被害にあう。
なぜなら慎重であるがゆえに、一度信用するとちょっとおかしいなと思っても、疑わな くなるからだ。
一流の詐欺師は、人の弱み・見栄・欲求をうまく刺激して、自分の話に引き込んでいく。
そして相手が興味を示したら、多頻度で接触し、共感を示して関係性を構築する。
人は何度も会えば相手を信用するようになるし、自分のことに共感してくれれば親近感 を抱くもの。そうやって人間関係ができてしまえば、多くの人は「この人なら大丈夫」と 思い込んでしまう。
つまり、人をだまして利益を得る詐欺の本質―それは、人間心理の理解である。
これがウソだから犯罪になるわけで、本当の商品で使ってみればどうなる?「対人交渉 のテクニック」ととらえてみれば、実に学ぶことが多いスキルではないだろうか。
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