新幹線、在来線上りが別方向に出発する新潟駅のナゾ

国民の半数が被災者になる可能性がある南海トラフ大地震。それは「来るかもしれない」のではなくて、「必ず来る」。関東大震災の火災、阪神・淡路大震災の家屋倒壊、東日本大震災の津波。その三つを同時に経験する可能性がある。首都圏を襲う大地震も懸念される。
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 新潟駅から上越新幹線の上り列車はまっすぐ南西部にある長岡市の方へ向かって発車しますが、在来線のJR信越本線の上りはいったん東側に大回りしてから、同じく長岡市の方に向かって発車します。なぜでしょうか。信越本線建設当時にまだ土木の技術力がなく、軟弱な地盤を通せなかったからとみられています。
 新潟は、「潟」という地名が表すように信濃川によってつくられたズブズブの土地です。かつて、人々は泥田の中に胸まで浸かって田植えをしてきました。沼田、深田、蓮田といった地名からかつての風景を連想してみてください。新幹線をつくるときには杭を打つ建設技術を利用して、上越新幹線は新潟駅を西に出るルートで東京へ向かうことができました。

 こんなことからも、土地と防災の関係を読み取ることができるのです。

バス停は正直だ

 これまでの話からお分かりのように、地名はその土地の災害危険度のヒントをくれます。もともと地名は、人の名前や事物の名前のほか、地形の特徴や災害の教訓をもとに付けられているからです。
 水に関係する地名は分かりやすいでしょう。「浜」や「洲」「岸」「淵」「浦」などは海岸や水辺であった場所を、「川」「河」「江」「瀬」などは河川が流れていた場所と推定できます。「谷」や「窪(久保)」「梅」は谷地や窪地を埋め(梅)たか、山側であれば土砂崩れの多発地帯であったとみられます。

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この連載について

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次の震災について本当のことを話してみよう。

福和伸夫

国民の半数が被災者になる可能性がある南海トラフ大地震。それは「来るかもしれない」のではなくて、「必ず来る」。関東大震災の火災、阪神・淡路大震災の家屋倒壊、東日本大震災の津波。その三つを同時に経験する可能性がある。首都圏を襲う大地震も懸...もっと読む

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