じゃあ節約すればいいのでは?
家計が火の車の場合、一般の家庭だったらどうしますか。まず思いつくのは節約。では、日本も節約すればいいのではないでしょうか。
たしかにそのとおりなのですが、日本の場合、これがまた簡単ではないのです。理由は少子高齢化。 医療、年金、介護などにかかるお金を「社会保障費」といいます。少子高齢化社会では、社会保障費が多くなっていきます。お年寄りが安心した老後を過ごせるように、政府はさまざまな支出をしなくてはいけないのです。
今や日本国民の4人に1人以上が65歳以上の高齢者。高齢者が多いことは、長寿社会ということなので、いい面もあります。自分の大切な人には少しでも長生きしてほしいと思うのは当然ですし、お年寄りから学ぶことはたくさんあります。
だから、ひとつはっきりしておきたいことは、高齢者の「数」が多いことが問題なのではなく、高齢者の数に比べて若者が少ないという高齢化「率」が問題だということです。日本の高齢化率は、27・7%と世界でも類を見ないほどの数字です 。特に、1990年代からの高齢化の進み具合は急速で、そのスピードは、他の先進国と比べてもずば抜けています。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。