週プレ映画評(2010~18)総括
2010年から連載してきた週刊プレイボーイの映画評が終わった。
「毎週やってほしい」という編集部からの要望でしたが、「小説を書く時間が無くなるので」と月一回にさせてもらい、「点数も星も付けたくない」と、こちらのわがままを全部受け入れてくれました。9年の間に編集長はふたり代わった。感謝しかないです。
今回は連載終了を記念して、週プレに掲載されたテキストをそのまま使用して(すいません、一部が見つかりませんでした)、週プレ映画評のために観た200本余りの映画(もちろんそれ以外にも鑑賞してますよ)の中から、ベスト10とワースト5を発表します。
ベストはみなさん知っている映画があるでしょうけど、ワーストはご存知ないものが多いだろうと思います。
週プレから依頼がなかったら、「自分が好きなタイプではないから」と、善かれ悪しかれ接することがなかった映画を観ることができたのは、いい経験になりました。
作り手からすれば悪口と受け止められかねないレビューを、ネットにアップすることは、むざむざ敵を増やすことなので、本当は嫌なのですが、いま思い起こしても怒りが巻き起こる作品なので構わないでしょう。
文字数は一律220字で、良い映画はこれでも足りるけど、悪い映画はダメなところをいちいち挙げたくなるので、まったく足りない。
これ、むかし江口寿史先生がご自身のHPで「ラーメン道場やぶり」という、ラーメン食べ歩きの連載をしていたとき、同じようなことを書いていました。
「美味いラーメンは〝美味い〟で足りるけど、まずいラーメンはあれこれ言いたくなる」(要旨)と。映画も同じですね。
なお、2015年に上梓した『さよなら小沢健二 樋口毅宏サブカルコラム全集1994~2015』(扶桑社)で、2011年から2015年までの全テキストが読めます。
それでは週プレ映画評から、まずはベスト10から。順不同です。
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