5歳の娘が描いた"真っ黒な人"の正体は…

強烈な個性をもつ「バアちゃん」を中心に、昆布山葵さんの家族の爆笑エピソードをお届けするこの連載。今回は、5歳の娘さんが描いた「家族の絵」が発端となり、昆布山葵さんの冷や汗が止まらなかったお話です。

「幼い子供の描いた家族の絵に"真っ黒い人"が書かれている」

突然だが、皆さんはこんな話を聞いたことがあるだろうか。 これはよくある怖い話のテンプレートで、大抵はこのあと「子供にしか見えない"何か"が家の中に住んでいる…」という恐ろしい結論に辿り着く。
子供が適当に描いた絵が偶然恐ろしげに見えてしまっただけだろう…なんて言い聞かせても、実際に"真っ黒な人"が描かれた絵を目の当たりにすると背筋が凍ってしまうものだ。

なぜこんな話をするのかといえば、先日うちの娘が"真っ黒な人"の絵を描いたからだ。
全身が黒のクレヨンでぐちゃぐちゃに塗りつぶされ、目だけが怪しく光る謎の人物が描かれた絵を、娘はあっけらかんと「家族の絵だ」と言い放った。

僕がその絵を目の当たりにしたのは、保育園の父母参観での出来事だった。
参観日ということで保育園の壁には園児たちが描いた家族の絵が飾られており、どの絵もカラフルで生き生きと描かれていた。

そんな中で、娘の描いた絵は異様に目立っていた。
描かれていたのは、ニコニコと笑う娘らしき人物と、横で手をつなぐ妻らしき女性。2人の後ろに立っている男は恐らく僕だろう。 その3人だけなら「家族の絵」というにふさわしい一枚だったが、問題は3人の横に"真っ黒な人"が描かれていたことだ。

一応説明しておくと、我が家は僕と妻と娘の3人家族である。 祖父母や親戚は少し離れたところで暮らしていて会う機会も少ないため、「家族の絵」に4人目の誰かが描かれていることには大きな違和感がある。

"真っ黒な人"は3人のほうをじっと見ながら、長い手を娘に伸ばしていた。 娘の体を掴もうとしているようなそのポーズが絵の奇妙さをより引き立てている。

正直冷や汗が止まらなかったが、その日はせっかくの保育園参観日… 他の父母や先生方に悟られないよう、笑顔で体裁を整えながら「なかなか上手く描けてるね」と褒めるしか無かった。
しかし絵を見た瞬間からずっと、頭の中ではいつかどこかで聞いた"真っ黒な人"の怖い話がグルグルと回り続けている。

僕は意を決して、娘にこっそり聞いてみた。

「娘ちゃん、この…真っ黒な人って誰を描いたの?」

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僕とバアちゃんと家族の話

昆布山葵

noteで話題になった「僕のバアちゃんが物理的に除霊を行った話」の作者・昆布山葵さんによる書き下ろしエッセイ!強烈な個性をもつ「バアちゃん」を中心に、昆布山葵さんの家族の愉快なエピソードをお届けします。

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コメント

kirisakimoriko #スマートニュース 2年弱前 replyretweetfavorite

anglfanglf #スマートニュース 2年弱前 replyretweetfavorite

itamemai クスッとした 2年弱前 replyretweetfavorite

BHbfZXHqU0LggUW 子供に絵を描かせると面白い。 2年弱前 replyretweetfavorite