第20回  実 録 老 婆 顔 面 騎 乗 【あるキモい男の出自 ⑧】

異性の性器を、はじめて見たのはいつだったか覚えてますか? そう、今回のAV監督の二村ヒトシさんの連載テーマは、ずばり「女性器の想い出」。「小さいときから、漫画などに載っている女性器の模写をおこなっていた」という二村さんが、小学生のときに至近距離で対峙した「女性器」の想い出とは……?

斎藤環さんの書かれた『生き延びるためのラカン』(ラカンがジョジョ立ちしてる表紙の肖像は荒木飛呂彦さん筆)を読んでいて、いろいろ面白いのだが、いまの僕にはまだわからないことも多い。

生き延びるためのラカン (ちくま文庫)
生き延びるためのラカン (ちくま文庫)

精神分析家フロイトやその弟子ラカンのいう、子どものころにすべての人の心の中で起きるという【去勢】が、あるいは【エディプス・コンプレックス】の形成が、僕のように「父親のいない場所で育った男」には、どのように起きるのか?

僕は凄く甘やかされて育ったけれども、もちろん「去勢されていない」わけはないだろう。ラカンによれば「去勢の受け入れが、人に欠如をもたらす。人間のあらゆる欲望は、この欠如によって確立される」ということだ。僕には欲望がある。

【たりないもの】を感じているから欲望があるのだ。

僕が今も感じ続けている【たりないもの】の正体は、なんなのだろう?

小学校時代の立ち位置は「エッチ博士」だった

ヒトシは小学生のころ女性器の絵ばかり描いていた。

大人になり実際の女性器に触ることができるようになり、さらに職業的に女性器見放題となった現在(よく考えてみれば不思議なことですね……)彼のAV業者としての映像制作的な興味は「男性器の生えた美女」に傾きつつあるのだが、小学生のときは(そのころはインターネットもなかったので……)まだ女性器を見たことすらない。産まれたときはまさに母の女性器から出てきたわけであるが記憶にはない。

(しかし、こないだ小学校の同窓会が催され、同級生の男の子と女の子が六年生のときには男女交際していてセックスもしていたと36年目にして初めて聞いたな……。見てる奴は、あのころすでに見ていたのだな……)

そのころ『がきデカ』で子どもたちにも人気を博していた山上たつひこの大人向けのマンガ『喜劇新思想大系』には、戯画化された女性器が描かれていた。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
キモい男、ウザい女。

二村ヒトシ

アダルトビデオ監督・二村ヒトシさんが、男女の関係性を探り、自分自身を語っていく連載です。現代の日本に生きる私たちほぼ全員が「キモチワルい男」であり「めんどくさい女」であるという、恐ろしすぎる【見立て】からはじまるこのお話。なぜ現代の恋...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

toki_62 一生忘れることは無いでしょう(トラウマ的な意味で) 「そんなに見たいなら見たらええ……」と言い、自らの和服の裾をまくりあげた。 http://t.co/aohVqN4xmK 5年弱前 replyretweetfavorite

sadaaki 二村家クロニクル、かなりおもしろいですよ。女性器の三文字がゲシュタルト崩壊しました。 “@nimurahitoshi:  https://t.co/IF5R9vb88y きっと柳瀬さんと加藤さんには面白がってもらえるだろうと書いてる途中で確信してしまいました… @yanabo” 5年弱前 replyretweetfavorite

psykicker00 介護実習の入浴介助や清拭で初めて女性器を見たってのもいるかなと。"@nimurahitoshi: 実録老婆顔面騎乗 https://t.co/NX4zq3YNj3 多くの人に理解されるかどうかは不安ですが、きっと柳瀬さんと加藤さん@yanabo @sadaaki" 5年弱前 replyretweetfavorite

nimurahitoshi 実録老婆顔面騎乗 https://t.co/TyY3emgNUP 多くの人に理解されるかどうかは不安ですが、きっと柳瀬さんと加藤さんには面白がってもらえるだろうと書いてる途中で確信してしまいました… なんなんですかね… @yanabo @sadaaki 5年弱前 replyretweetfavorite