長嶋一茂はコンフレークでごまかすパフェが嫌い

長嶋茂雄というプロ野球界のレジェンドを父に持ち、自身は野球では成功できなかったものの、テレビタレントとして大活躍している長嶋一茂。バラエティ番組では天然ボケ発言で笑いを誘い、ニュース番組ではコメンテーターをこなす長嶋一茂を、武田砂鉄さんはどのように見ているのでしょうか?

「あえて言うけど」的な発言

アイドルグループ「愛の葉Girls」の大本萌景さんが自殺し、遺族が所属事務所に損害賠償を求めているが、毎月20日間以上働き、1日平均10時間程度の拘束で、平均報酬が月額3万5000円だったことに対し、長嶋一茂は「実はそんなにビックリしていない」(『羽鳥慎一モーニングショー』)とし、芸能界はこういう搾取の世界だから、と述べている。

痛めつけている人と痛めつけられている人を見つけたら、真っ先に、痛めつけられている人にも問題があったのではないか、と疑うようになってしまった松本人志は、「死んだらみんながかばってくれるっていうこの風潮がすごく嫌なんです」(『ワイドナショー』)と述べた。話の全体を聞けば、2人とも、自ら命を絶つ人をこれ以上増やしてはいけない、という骨子ではある。だが、自殺者を増やしてはいけないなんて当然の話。その当然の話をする時に、自死を選んだ彼女を少しでも責めるような言葉にならないように気をつけることって、そんなに難しいことだろうか。もしかして、責めたいのだろうか。彼らの「あえて言うけど」的な発言は、あえて言わなくてもいいものばかりである。矛先がいっつも弱いほうに向かっている様子が悲しい。

「特に男は、『社会の中で揉まれてなんぼ』」

長嶋一茂は「パニック障害」と戦い、それこそ自殺衝動にかられるほど悩んだ経験を持つ人だったはずだと、長嶋一茂『乗るのが怖い 私のパニック障害克服法』を開くと、飛行機の中でパニックになったり、生放送中に過呼吸の発作症状が出そうになり、CM中にあらかじめ用意していたビニール袋でなんとか呼吸を整えていたりした苦悩の日々が続いていたことを知る。偉大すぎる父を持つ二世であることに開き直るキャラクターをこなしつつ、そういった症状と戦っていたと知ると、彼への見方を改めそうになる。

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ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

muku_dori_ 「彼らの『あえて言うけど』的な発言は、あえて言わなくてもいいものばかりである。矛先がいっつも弱いほうに向かっている様子が悲しい」 https://t.co/nhB2541e7Y 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

k5t1s2_3 一茂も良純も『黒バラ』や『からくりTV』くらいでちょうどよかったんだよ。ちなみに水道橋博士の『本業』には一茂の無意識過剰のやばさが描かれてる。韓国人差別に起こったのは有難かたかったけどさ。 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

kalasuma “「変わる」と宣言した後のテレビが「戻る」を強烈に匂わせている現在、助言のフォアグラ状態にある芸能人が最前線で何人ものさばっている。” https://t.co/JCESJio2sm 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

sayori552 パニック障害を患っていたことがあるとは知らなかった。病気の経験から何を得るのか得ないのかは人それぞれ。 約2ヶ月前 replyretweetfavorite