御坊
レズ風俗店だから、性別や性的指向で線を引かない。
レズ風俗界の先駆者であり、『すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない。』(WAVE出版)の著者でもある御坊さん。男性がレズ風俗を経営しているということに対して、彼にはこれまで賛否の声で多く届きました。大阪「レズっ娘クラブ」をオープンさせた当時、彼にはLGBTについての知識がまったくなかったのも事実です。同店を動かしながら勉強を重ねた彼は、いま現在そのことをどう感じているのでしょう。
LGBTについての本を読んで、僕なりにその歴史や現在の状況を勉強もしました。知らないままでいるよりは、知っているほうが断然いいからです。
でも「歴史的にこんなことがあった」というのは「こうしなければいけない」ということではありませんし、LGBTの権利や生き方のために何かをするのは、きっと僕ではありません。
僕の役目は、愉しいことをしたい気持ちよくなりたいと思ってこのお店に来てくださるお客様と、ここで働きたいといってくれたキャストをつなげ、どちらにもが笑顔になってもらうこと。それだけです。
また、利用してくれているお客様にはレズビアンやバイセクシャルだけでなく、ヘテロセクシャル、いわゆるノンケの女性もいます。追って詳しくお話ししますが2010年に起ち上げた姉妹店「レズ鑑賞クラブ ティアラ」は、男性のお客様がキャスト同士のプレイを鑑賞するお店です。
お店にとっては、すべてが等しくお客様。
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性別、セクシャリティを問わずに読んでほしい、「レズ風俗店」の可能性!
この連載について
御坊
レズ風俗店ーー多くの人にとって、耳慣れない言葉でしょう。女性が女性に性サービスをするデリヘル店は全国的に少しずつ増えてきていますが、なかでも際立っているのが大阪ミナミを拠点とした「レズっ娘クラブ」。利用する女性にはレズビアン、バイセク...もっと読む
著者プロフィール
1981年に大阪生まれ、大阪育ち。大学卒業後、WEB制作会社に就職するも、24歳で独立。当時取引先に多かった性風俗産業に魅力を感じ、2007年に共同経営者2名とともにレズ風俗「レズっ娘クラブ」を起ち上げる。2009年以降は単独で経営。2010年にはレズ鑑賞サービスを提供する姉妹店「ティアラ」をオープンさせる。同店の宣伝も兼ね、関西におけるトークイベントの殿堂たる「ロフトプラスワン WEST」「なんば紅鶴」などへの出演回数も多数。珍スポット旅好きユニット「MOB」にも所属。本人はノンケ男子。