この国では年齢を重ねること、病気になること、認知症になることを「怖いもの=悪」だというイメージを強調するメディアが多過ぎるように思います。
私が日本にいてときどき感じるのは、マスコミが高齢者に対してネガティブな姿勢で、時には暗くて悲惨なイメージを植え付けるのが大好きだということです。
北米やヨーロッパではネガティブな面を強調する代わりに、認知症になったけどエベレストに登りました、マラソンを楽しんでいます、こんな芸術作品を作ってみました、バンドをやっていますなど、主にポジティブな側面を紹介します。
認知症や病気はその人の一部であり、それまでの人生と連続することなので、恐ろしいだけのことではない、認知症や病気であってもそれはその人の「個性」、つまり「あり方」に過ぎず、それでその人がすべて終わるわけではないという考え方です。
さらに、これこれの問題が生じたらこういうふうに解決しましょう、という前向きな提案も多く見られます。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。