どうせわたしの人生はこんなもんだ」と決して思わないで!

『高校チュータイ外交官のイチからわかる!国際情勢』の著者・島根玲子さんが外交官を目指すきっかけの一つになった、悲しい過去を持つケニアの少女との出会い……。そして島根さんは非行少女から外交官を目指すまでに起こった、ご自身の経験を振り返り、「人生何が起こるかわからない」、逆に言えば、「その気になれば、何でも起こせる」ことを教えてくれます。

ぼろぼろの服に咲く笑顔

 わたしのケニアでのあだ名は「ロイコ」でした。ロイコというのは、ケニアでは非常にポピュラーな調味料で、日本でいうと「味の素」みたいな存在です。わたしの名前が「レイコ」なので、それに似ていることから、子どもたちからは「ロイコ、ロイコ」と呼ばれていました。

 孤児院の朝は「ウジ」という朝食で始まります。ウジとは、とうもろこしや大豆の粉からできた、どろっとしたおかゆです。決しておいしくはないのですが、安いうえに栄養価が高いので、ケニアではポピュラーな朝食です。子どもたちは、プラスチックのカップで、口の周りにウジをべったりつけながら、にっこりと笑ってウジを飲んでいました。ウジがべったりついた口で笑う姿が何ともいえずかわいいのです。

 でも、彼らが着ているのは、穴の空いたぼろぼろの服。「お父さんの顔を見たことがない」と話す子もたくさんいました。

 子どもたちの笑顔の裏にある、貧困の現状。生まれた国が違うというだけで、何不自由なく生活してきた自分。ケニアでの生活は、そんな胸が締め付けられるような、切ない気持ちとの共存でした。

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高校チュータイ外交官のイチからわかる!国際情勢

島根玲子

貧困、移民、難民、食料、エネルギー、関税、自由貿易、核兵器……etc.やりすごしている重大問題丸わかり! 元コギャル外交官が明快解説する『高校チュータイ外交官のイチからわかる!国際情勢』から特別連載!

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