新庄剛志】「超貧乏」だった子ども時代 #12

現役時代は高級マンションに暮らし、車を何台も所有していた新庄さんですが、子ども時代は「夜ご飯はゆで卵1個」「割れた窓ガラスはビニールで補強」の極貧生活でした。そんな超貧乏だった子ども時代を大公開!
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逆境を楽しんで、明るくポジティブに運を引き寄せる。そんな「新庄剛志」というキャラクターの根っこをつくったのは、間違いなく僕の家族だ。 家族については楽しい思い出ばかりじゃないけど、せっかくの機会なので、ここで思い出したことを話してみよう。

これまで何度か言ったけど、僕の家は超貧乏で、ちょっと変わった家だった。
まず、うちには朝ごはんというものがなかった。お金がないせいもあるんだけど、母ちゃんが低血圧だったせいもある。
だから毎日、学校に行って給食を思いっきり食べていた。 で、晩飯のおかずは、ゆで卵1個。親父は特別に2個。

家の窓ガラスが割れても、入れ直すお金なんてなかったから、冬はビニール袋をはって窓をふさいでいた。 なぜか、クルマの窓も同じようにビニールをはっていた。
「なんでうちだけ、クルマが走るときにパタパタ音がするんだろう?」と思っていた。

スパイクはもちろん、まともな運動靴なんか買ってもらえないし、野球の練習は学校の上履きをそのまま履いてやっていた。
つま先の部分に、赤とか黄色の色がついている、あのゴム製の上履きだ。
あんなのを履いてハードな練習をしていると、すぐにゴムがブヨブヨになって、運動どころじゃなくなる。

だから、運動会とかは気合いを入れて裸足で参加していた。裸足のまま駆けっこをして、ぶっちぎりの一番になっていた。
母ちゃんはそんな僕を見て、どや顔でこう言っていた。
「あんた、靴はズレようが(ズレるからダメよ)。裸足が一番速い!」

どう、すごいでしょ?
親父が、あんまりかわいそうだと思ったのか、プーマの運動靴を買ってくれたのを思い出す。小学生のとき、運動靴を買ってもらったのはそれっきりだったから、超嬉しくて今でもよく覚えている。

ウキウキで、さっそく履いてみようと玄関先で靴のひもを締めていた。
「いや、もうちょっと結び目を長くしようかな……」とか思いながら、結んだひもをほどき直したら、母ちゃんがやってきて思いっきり叩かれた。

「2回も結び直すな!時間がもったいないやろ!」

靴ひもを結び直しただけで叩かれたのには、びっくりした。もしかしたら、新しい靴を買ってもらって浮かれている、僕の態度が気に入らなかったのかもしれない。
姉ちゃんは、「靴のひもくらい、ええやろ!」ってフォローしてくれたけど、まぁ、ぶっ飛んだ母ちゃんだ。

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新庄剛志

テレビ『しくじり先生』で、「20億円を使いこまれていた」と衝撃の告白をし、日本中にセンセーションを起こした新庄剛志さん。失意のどん底で、何を考え、どう乗り越えたのか!? 新庄剛志さんが自身の半生を綴った『わいたこら。』(学研プラス)を...もっと読む

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