野球なんてマジバイト」発言の真相 #7

鳴り物入りでメジャーに移籍した新庄さんは、1年目から期待以上の活躍をみせます。シーズン終了後に帰国すると「スーパースター」扱いで、本業の野球の収入よりも、スポンサー契約で何倍ものお金を稼ぎました。第7回は、「お金の価値観のギャップ」について紹介します。◆話題沸騰!『わいたこら。』を全文公開【毎週火・木更新】◆

スタートから後がない僕は、結果を出すしかない。
目立つ結果を出すには、みんなが無理だと思う状況で結果を出すのが一番。

そんな僕に、スター選手との対戦という、願ってもないチャンスが回ってきた。 相手ピッチャーはランディ・ジョンソン。泣く子も黙る、メジャーナンバーワンの左ピッチャー。身長208センチで、大きな翼を持った巨大なワシのようだ。

その日、僕は日本人メジャーリーガー初の4番で起用された。
バレンタイン監督が、なんで僕を4番に起用したんだろう。僕のお祭り男っぽいところに期待したんだろうか。
……で、初打席は、三振。
高速スライダーにまったく対応できず、振り逃げで出塁するのが精一杯だった。
マウンドのランディは、めちゃくちゃ近く見えた。200キロくらいのスピードボールをイメージしてボールを待つんだけど、それでも全然間に合わない。
結局、その後の打席では当たりが出ず、4打数0安打3三振。4番を打たせてくれた監督の期待に応えられなかった。

そこから、10日以上スタメン落ちが続いた。
「もう今シーズン、スタメンはないかも」と思っていたら、また4番に起用された。 そして再び、スター選手と対戦のチャンスが巡ってきた。
ピッチャーはカート・シリング。今度はメジャーを代表する右ピッチャーだ。 彼と対戦すると聞いた瞬間、スイッチが入った。
「よっしゃ、今度こそもらった!」
ここで僕が打てば、一気にスターになれる。失敗すれば、もう二度とスタメンはないだろう。人生には絶対に逃しちゃいけないチャンスがある。今がそれだ。
その日、僕はシリングを打った。勝負に勝ったんだ。
そこから僕はしばらく、メッツの4番で出場することになる。
打順で年俸を並べてみると、1番9億、2番12億、3番17億、4番2200万、5番15億、6番10億といった感じの、超でこぼこのラインナップだ。

シーズンを終えて日本に帰国すると、僕はスーパースター「SHINJO」になっていた。もう、僕のことを「日本の恥」と言う人はいなくなっていた。

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新庄剛志『わいたこら。』

新庄剛志

テレビ『しくじり先生』で、「20億円を使いこまれていた」と衝撃の告白をし、日本中にセンセーションを起こした新庄剛志さん。失意のどん底で、何を考え、どう乗り越えたのか!? 新庄剛志さんが自身の半生を綴った『わいたこら。』(学研プラス)を...もっと読む

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コメント

KAMiC__ なんだかんだ楽しく読んでいる"わいたこら"。これってダイジェストなのか結局全篇配信されるのか。。。 約1年前 replyretweetfavorite

shimadakana つくづく思う。人が幸せを感じるのは、お金でも名声でもなく「やり甲斐」なんだなって。 https://t.co/RC3xSTqnYR 約1年前 replyretweetfavorite