本当はこんなに大事な「資材・調達」

携帯電話メーカーの購買部で、バイヤーとして200社以上を担当し、調達業務研究家として物流コンサルタントを務める坂口孝則さんに、企業経営における調達・購買部門の重要性について論じていただきました。これまで、利益を出さない部門ゆえに軽んじられてきた調達・購買部門に、なぜ今注目があたっているのか。そしてなぜその重要性が高まっているのか。ぜひご一読ください!

資材調達という仕事

昔は何をやっていましたか—? そう訊かれると、私はいつも通り答えます。
「モノを買い続けていました」。

社員には2種類の人がいます。「お金を稼ぐ社員」と「お金を使う社員」です。ただし、これは「稼ぐ社員」と「稼げない社員」という意味ではありません。ひとつの企業体のなかで、「お金をお客様からもらってくる」役割の社員と、「お金をお取引先にお支払いする」役割の社員がいるということです。

前者は、営業部門に代表され、後者は資材・調達部門に代表されます。では、資材・調達とは何か? それは、外部からモノを買い付け、その対価を支払うことです。例えば製造業の資材・調達部門であれば、自社製品に組み込まれる部品類の価格を交渉し、納期を必死になって追いかける仕事がそれにあたります。

これまで1万円だったところを9000円にすることで企業の利益向上に寄与する。納期を守ることで、生産遅延を防止する。それらの役割を、資材・調達担当者は企業から期待されています。

すぐれたメーカーでも経常利益率は5%ほどです。もし、売価1000円の製品があるとすれば、材料費・購入部品費・外注加工費などの外部支出費が700円、その他経費が250円で、やっと50円が利益として残ります。資材・調達部門が外部購入費を50 円下げることができれば、直接のコスト発生なしに、利益率を倍にできるわけです。

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