夏にツイッターで「どこにでも行きます!」とツイートしたのがきっかけで、自費出版した『わざわざの働きかた』を行商するトークイベントツアーが9月中旬からスタートしました。声をかけてくださった全てのオファーを受けて、北海道・東京・福井・長野・栃木・京都・大阪・岡山・福岡・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島の14都道府県を回ることになりました。
沢山の方と出会い、沢山の景色を見て、沢山の経験を積んできたいと思います。特に9月後半から10月中旬までは殆ど長野にいないような状況で、今までやったことのないことにチャレンジするので、どんな気持ちになるのか全く想像できていません。疲れきって帰ってくるのか、それともエネルギーをもらって充実感いっぱいになるのかわかりませんが、cakesの連載でその様子を報告させていただければと思います!
9月19日 大阪出張1日目
大阪に来るのは多分4回目で、だけど街をふらふら歩いたり、人と会ったりするようなことは今まではしたことがなかった。ただの仕事だったり、ただの観光だっただけで思い入れは全くなかった。
今回は、生まれて初めて営業活動での出張だった。わざわざは幸運にも、今までインターネット上で誰かに見つけてもらうことや、店舗を誰かに見つけてもらうことだけで、人が集まってくる状況を作れていた。それは、もちろんこうやって毎日のように情報発信をしたり、沢山の声を精一杯張り上げて来たからなのだけれども。
スタッフが増えてきたのもあるし、自分が実務から離れられる時間も増えてきた時に、やらねばならぬと強く感じたことがあった。これからは自分から出て行って、能動的に人を長野に集客しないといけない。TVの取材を受けてみたりしたけれども思ったのと違ったし、ここはやっぱり自分の足でどさ回りしないといけないと感じたのだ。
「大阪のスタンダードブックストア社長の中川さんがきっと力になってくれるよ」と『わざわざの働きかた』の印刷でお世話になっている松本市の藤原印刷の藤原さん(通称兄)が繋いでくれた。「一緒に大阪に行きましょう!」ということになり、すぐに中川さんにアポイントを取って会いに行くことになった。大阪に行くなら、こないだ知り合った電通の日下さんにも何か仕事もらえないか聞いてみよう。
来月にやる宮崎の講演会をセッティングしてくれた竹内さんが、先月、突然店に来てくれた。その時に連れてきてくれた写真家の伊東さんと話をして、フィルムで撮った写真プリントを見せてもらうと、体に電撃が走った。「大阪に事務所があるから遊びにおいで」という言葉を思い出し、大阪にいる日程を伝えると会えることになった。大阪のスケジュールはあっという間に埋まっていった。
もっと貪欲になんでもやってみなくてはいけないと最近強く感じている。もっと人に会って、色々なことにチャレンジしないといけない。惹かれた人にはとりあえず会いに行った方がいい。
初めましての挨拶の後、中川さんと藤原兄とカフェで沢山話をして『わざわざの働きかた』を取り扱ってもらうことになった。めでたい。ありがたい。打ち合わせ中に偶然カフェにやってきた、だし料理研究家のちえさんにも出会い、連絡先を交換した。
夜は藤原兄と中川さんと日下さんと3軒飲み歩いた。翌日の電通講演も構わずに深酒したけど、後悔はない。
3軒目のバーで話したことは殆ど覚えていない。
ただ味と空気と楽しかったのは確かだし、中川さんが寝ていたことも確かだ。
9月20日 大阪出張2日目
翌朝5時に起きてプレゼンを作った。ギリギリすぎてちょっと流石に自分でもこれはドキドキしすぎるから、もうちょっと事前に用意しようと反省をしたけど、多分、これからも前もってやることはないだろう。私はそういう風にできている。
だし料理研究家のちえさんに、今日はやはり時間がなく会えないとLINEをすると「そしたら、明日朝ごはん食べに来る?」と誘ってもらい、二つ返事で行くことになった。旅の時に知らない人に朝ごはんに招待されるのは何回目のことだろうか。私はお腹が空いて寂しそうに見えるのだろうか。だとしたら、いい見え方だなと思う。
無事に関西電通で講演させてもらい、電通の方々と交流することができた。自分から言い出してやらせてもらって図々しいけど、しっかり日下さんが支えてくれて楽しい時間となった。いい経験をさせてもらえた。ありがたい。
左:電通日下さん 右:スタンダートブックストア中川さん
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