前回、独身時代はデートが苦手だった私が、出産後はむしろ大好きになり、旦那さんがお休みの日にはほぼ必ず(台風が直撃しない限り)でかけていることや、その理由を書いたが、赤ちゃん連れデートの利点は他にもある。
まず、デートのトピック自体が激増した。行きたいところや、外出する必要のある用事が、赤ちゃんのおかげで増えた。
独身時代はいつも途方に暮れていたけれど
独身時代の私は、デートで行きたいところがないのが悩みだった。水族館や美術館や綺麗な夜景や室内遊園地は1分程度で退屈してしまう上に、私にとってそこで過ごす時間は何の生産性も収穫もないから、ただ疲れた。「お出かけデートって、どこに行って何をすれば充実した気持ちになれるのだろう……」と、いつも途方に暮れていた。
ところが、赤ちゃんを育て始めてから、まず「赤ちゃんアイテムの買い出し」という用事が凄い勢いで立て込むようになった。
オムツやベビーフードやベビーお菓子や濡れティッシュは毎日じゃんじゃん消費されていくし、洋服やマグや椅子や歯ブラシなど、成長するたびに細かく買い換える必要のあるものがたくさんある。おもちゃのレベルも定期的に上げていかないと飽きられてしまうし、それはもう次から次へと「次の休みに買いに行きたい」ものが出てくる。
また、赤ちゃん連れで出かけるようになったことで、私の中に「ベビー休憩室」や「キッズスペース」に対してのアンテナが芽生え、行動範囲のお決まりが崩れて、楽しめるスポットが増えた。
授乳室などを目当てに、今まで行ったことがないような建物に行くようになり、そのこと自体も新鮮で楽しいのだけど、大きなキッズスペースや綺麗な授乳室を見つけると「わ!すごい素敵!」と思うようになったことで、出先でテンションが上がる瞬間が明らかに増えた。
「うわ!こんなところに!」という楽しみ
また、キッズスペースの有無だったりベビー用品のお取り扱いの情報はネットに載っていないことも多くて、実際に歩いて見つけるしかないものがたくさんあるから、宝探し感があるのも楽しい。たまたま入ったお店でベビーグッズやキッズスペースを見つけると「うわ!!こんなところに!!」と興奮する。
子どもが生まれたことで今までは素通りしていたビルにあちこち行くようになって、原宿や表参道や渋谷や新宿は独身の頃からよく行っていた場所だけれど、今の方がそれぞれの街に好きなお店やお気に入りスポットが増えた。
また、大型ベビー用品店を目当てに、今までは眼中になかった「ららぽーと」や「イオン」が視野に入ってきて、実際に行くようになったりして、そこで出会えた絶品のアイスや、お気に入りのお店が、今ではたくさんある。
その手のファミリー系の施設は、赤ちゃんが乗れるカートのバリエーションが充実しているのも楽しい。それに息子を乗せると、コスプレのような新鮮な可愛さがあって、「イオン超楽しい!!!」ってなる。子持ちになったことで、大型のスーパーまでもが私にとって興奮できるスポットになった。
また、拍子抜けするほど、赤ちゃんを連れていても多くの場所には問題なく行けた。焼肉もしゃぶしゃぶもお鮨もお洒落なカフェも大人っぽいバルもお高めなカウンターのお店も、ほとんどの飲食店に普通に行けたし、洋服も全く変わらず買いに行けた。
産後の1年間で200回くらい外食をしたけれど
結局、生後1ヶ月を迎えて外出が解禁になってからは、休日は昼も夜も外食しかしていないし、週に1回以上はお出かけデートをしていた。そして、そんな風に出かけまくっていた結果として、思った事がある。
「赤ちゃんと一緒にお出かけをすると、食事中に赤ちゃんが泣いたりして落ち着いて食べられない」という悩みをよく聞くけれど、それって、滅多に出かけないからそうなってしまうのだと思う。ごく稀にしか外食をしないから、慣れていなくて、だからこそ起こるアクシデントだと。
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