卒業式が終わったら自殺しよう、と考えていた頃のこと。

高校時代、傷つくことを恐れて他者とかかわることを拒絶していた坂爪さん。受験の失敗でプライドもズタズタ……素面で通学することに耐えられなくなった彼は、校内のトイレにこもってウイスキーを飲む日々(!)を送ります。しかし、結局アルコールにも救われず「死」を決意することに。そんな時、校門の前である同級生に出会い、ドブに沈められたような気持ちになるのですが……。『孤独とセックス』終章です!

【18歳の問い⑪】
 不特定多数の相手と付き合っていますが、誰とセックスしても「虚しい」と感じてしまいます。セックスすれば救われる、寂しさから抜け出せると思っていたのに、何をやっても、誰とやっても満たされない。こうした虚しさの中で、最近は死ぬことばかり考えています。どうすれば楽になれるのでしょうか?

11 孤独と虚無

 孤独から抜け出せない辛さ、他者との関係性を望んでも得られない苦悩、それらからくる生の虚しさに耐えられなくなった人は、この世の全てを相対化=「どうでもいいもの」とみなして楽になりたいと願うようになり、あらゆる事象を相対化することのできる概念=「死」への誘惑に吸い寄せられていきます。

 高校時代の私も、当時話題になっていた『完全自殺マニュアル』(鶴見済)をはじめ、『柳美里の「自殺」—放課後のレッスン』(柳美里)、『わたしが死んでもいい理由』(美智子交合)、『美しき少年の理由なき自殺』(宮台真司・藤井誠二)など、自殺をテーマにした本を愛読していました。『完全自殺マニュアル』で紹介されていた「楽に死ねる薬」が実際に売っていないかどうか、近所のスーパーにある薬局まで調べに行ったこともありました。

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孤独と性をめぐる11のレッスン

坂爪真吾

高校の三年間、友だちは一人もできなかったし、恋人も作れなかった。恋愛もセックスも何一つできなかった。一発逆転を賭けて東大を目指すも、センター試験は全教科白紙で提出。すべてから逃げ出した坂爪少年は「卒業式が終わったら、自殺しよう」と決意...もっと読む

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