家族の将来についてはどう思っていますか?
Q.岡山に来た当初は、俊男くんの大学のスケジュールに合わせて、私も東京と岡山を行き来していたけど、常に子どもと一緒だから結構大変で、ある時期から1ヶ月単位で20日間東京、10日間岡山という考え方に変えたじゃない。それによって会えない日も結構増えちゃって。私には毎日話したいことが山のようにあるから、その日のうちに伝えないと無理なのね(笑)。でも、電話やSkypeだと伝わらなくて、それは何度も悩んだことだよね。
弥田:悩んだよね。スゴく難しい問題だと思う。
Q.前にも、無理矢理会うために私が岡山に戻ってきて、でも午後には東京に行かなきゃいけなかったからお昼だけ家族3人で食べたことがあったよね。ホントは子どもと一緒に公園とか行きたいのにほとんど行けてないし、やっとのことでお昼ご飯くらいかと思うとなんか泣けてきちゃって。でも、俊男くんはタイトな時間を割り振りして、家族のために時間を割いたり、やれることはすべてやってくれているからもう何も求められないし、これ以上はないんだって。でも、その時急に俊男くんが「素敵な奥さんと素晴らしい子供がいて、なんて幸せな人生なんだ!」って大声で言い出して(笑)。でも、たしかにそうだなって。その日の私は、「あれもできない」「これもできない」という現実の切り取り方をしちゃってたんだよね。他の家族と比べてもしようがないし、こういう人生を選んだのは自分たちなんだから、私たちは私たちの形でやっていこうって改めて決意したんだよね。
「住吉の居場所」設計:弥田俊男