写真で話そう

人の視点と写真の構図

絵画と違い、見たものがそのまま反映される写真。でも、なにも考えずに見たままシャッターを押してしまうと、なかなかいい写真は撮れません。では、何を意識してファインダーを覗けばいいんでしょうか。

ワタナベアニです。俺の身長は177センチくらいですが、カメラを自然に構えた位置が自分の基準点になります。では、撮ろうとする相手の身長が自分より低いとか高いとか、そういうときはどうしたらいいでしょう。

たとえば子供を撮るときなどは「大人の視線」で見下ろして撮る、「同じ視点」で低い位置から撮る。これだけで写真の意味が変わります。どちらが正しいかではありません。自分が表現したい結果はどちらにしたらより伝わるかを選べばいいんです。

また、それにともなうフレーミングも意識します。カメラにはオートフォーカスの枠があります。ピントを合わせる部分です。それはだいたいの場合画面の真ん中にありますから、撮り始めたばかりのときは、どの写真でも画面の中心に人の顔があるという事実に気づくと思います。

画面の真ん中に顔があると、画角の上半分の情報量がスカスカです。人の眼で見るときと写真に構成するときはまったく違いますから、顔の位置は画面の上の方にあった方が落ち着きます。写真を撮る前に美術の素養がある人は最初からこのフレーミングができるんですよね。

写真を撮る人はできるだけ多くの絵を見てください。名画と呼ばれる絵を真似て構図を決めたりすると、なぜそのフレーミングが優れているのかが理解できるかもしれません。

人以外の情報が頭の上にあるときは顔が中心でも気にならない。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
写真で話そう

ワタナベアニ

写真家・ワタナベアニさん。年中無休、四六時中、カメラのシャッターを切り続けています。この連載ではそんなワタナベアニさんのライフワークともいえる、ポートレート写真を掲載していきます。レンズのむこう側で写真家は何を思っているのか、その様子...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

sadaaki ワタナベアニさんのポートレート連載、今回はフレーミングの話。どんな仕事も考えた量が結果を決めるなあ。 約2年前 replyretweetfavorite

OFFRECO1 アニキの連載は本当にいいんだけど、今回のはすごく歩み寄って教えてくれてる感じでこれが飴と鞭か!?と思ってしまった。 約2年前 replyretweetfavorite

takksusie 勉強になります。カメラと被写体の位置関係から見た構図の考え方。 ああ、人を撮りたい 約2年前 replyretweetfavorite

LoveNekoz https://t.co/EQAorcW0mX 約2年前 replyretweetfavorite