話し合っても絶対に分かり合えない相手と、同じ世界でどう共存していくか?

誰かをひたすら叩きつづける行為は、自分の「善意」や「正義」を後ろ盾にして憎しみを発散させている暴力にすぎません。連鎖するレイシズムを前に、私たちは何ができるのでしょうか? 他者とつながるために何を考え、行動していくことが必要なのでしょうか? 言葉は誰かを傷つけるためではなく、人生を照らすためにあるのだと信じたいあなたに。

●「見たら負け」の世界

厄介なことに、義憤は伝染します。義憤に基づいて特定の相手を「レイシスト(差別主義者)」と名指しして叩き続ける人たちの言葉や表現がどんどんエスカレートしていき、自らがその「レイシスト」と同じように差別的・侮辱的な言動をするようになってしまい、最終的に利用規約違反でSNSのアカウントを凍結される、という例は実際に起こっています。

「セカンドレイプ」という強い言葉で他者を批判している人たちが、公の場で特定個人や団体への根拠の無い誹謗中傷や侮辱を繰り返し、さらにそれをSNS上にアップして拡散するという「セカンドレイプ」を公然と行うこともあります。

哲学者のニーチェは「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」と述べています。私自身も、義憤に駆られるあまり、こうした深淵に堕ちた個人や団体を、これまでいくつも見てきました。匿名であることにかまけて、ネット上で我を忘れて特定個人や団体を叩くことに熱中し続けた結果、相手方に名誉棄損で訴えられた人もいます。当初の活動目的や理念を忘れて、同じ領域で活動する他団体をネット上で叩くことだけが活動の主目的になってしまっている団体もあります。

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孤独と性をめぐる11のレッスン

坂爪真吾

高校の三年間、友だちは一人もできなかったし、恋人も作れなかった。恋愛もセックスも何一つできなかった。一発逆転を賭けて東大を目指すも、センター試験は全教科白紙で提出。すべてから逃げ出した坂爪少年は「卒業式が終わったら、自殺しよう」と決意...もっと読む

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コメント

DADA21C 坂爪真吾 https://t.co/rXugIMijuA 7ヶ月前 replyretweetfavorite

hitomifan @BioreUV1 それを踏まえて、これを見ると私の中から溢れる「おまゆう」感が(笑)。 https://t.co/NCyvf5KvEM 7ヶ月前 replyretweetfavorite

yu_otsuka_1024 https://t.co/biSQrwmyE2 #日本橋ヨヲコ おおお! 7ヶ月前 replyretweetfavorite

Kyonkyon_senkyo マジでこの記事がヤバすぎる。 本当にドン引きしたんだけど。 https://t.co/HvruaIrYDo 7ヶ月前 replyretweetfavorite