総裁選、小泉進次郎議員が支持するのは—?

自民党総裁選の投開票日は9月20日。安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちとなるが、安倍首相の優勢は動かない。この状況下で注目を集めているのが、小泉進次郎議員の動向だ。『小泉進次郎 日本の未来をつくる言葉』(扶桑社刊)は、著者の鈴木款氏が「総理にしたい政治家№1」の小泉氏のこれまでの言動を検証し、総理としての資質を問う注目の書。ここに、気になる一節があった――!

この男は本気で改革しようと思っている

 改革を唱える小泉氏には、農業の現場や農協から「小泉ふざけるな」の声が上がった。
 しかし、小泉氏は丹念に現場を回って声を聞き、改革に抵抗する相手を説得して回った。小泉氏の発する言葉はいつも核心を突き、これまで多くの農業従事者が当たり前だと諦めていた壁にも、まさにドリルで穴をあけた。当初は選挙対策の人寄せパンダと揶揄されていた小泉氏だったが、間もなく誰よりも農業、農政を熟知する人物となった。

 こうした姿を取材で追いながら私は、「この男は日本の農業を本気で改革しようとしている」と確信した。そして、同じ時期、小泉氏は日本の社会保障制度の見直しにも乗りだしていた。小泉氏の未来志向の言葉と行動力からは、農業だけでなく、閉塞感に覆われた日本を変えようと本気で考えているのが伝わってきた。私は農業改革が一段落したらやめようと思っていた小泉氏の取材をその後も続け、フジテレビのウエブサイト『ホウドウキョク』に記事を書き溜めていった。

「この記事を本にできませんか」という打診が、扶桑社の編集者からあったのはちょうどその頃だった。持ち込まれた企画は、これまで小泉氏が発してきた印象的かつ未来を感じさせる言葉を、100程度ピックアップして紹介するというものだった。

 前述のとおり、私が小泉氏の取材を始めたのは農業改革以降、しかも番記者のように日常的に小泉氏の言動を追ってきたわけではない。そこで辞退しようかとも考えたが、ひとまずフジテレビの報道局にある映像素材や小泉氏の代々の番記者が書いたメモに目を通すことにした。
 政治家の中でも飛び切りメディア露出が多い小泉氏だが、それでも発言が伝えられるのはテレビだと10秒程度、新聞でも数行だ。しかしこれまでの映像素材は膨大で、取材メモは保存されているものだけでも数百枚にのぼっていた。私は映像をチェックし、メモを読み込むうちに、小泉氏が発してきたこの国を想う言葉の力に魅入られた。そして、これまで放送されることなく眠っていた素材を、何としても世に紹介したいと思った。


「総理になってほしい政治家№1」の実像

 ここに直近の世論調査の数字がある。共同通信社が今年5月12・13の両日に実施した世論調査によると、9月に実施される自民党総裁選について、「次の総裁に誰がふさわしいか」という質問に対して、小泉氏が石破茂元幹事長や安倍総理を抑えて26・6%でトップだった。



 また、FNN(フジニュースネットワーク)が5月19・20日に行った世論調査では、石破元幹事長に次いで、小泉氏が23・3%と2位になっている。自民党の総裁は、イコール総理である。つまり多くの国民が、小泉氏が今秋日本の総理になることを期待しているのだ。

 まだ閣僚や党の要職の経験がない小泉氏が総理になることは、政界の常識から言えば考えられない。にもかかわらず世論調査でこうした結果が出るのは、小泉氏のメディア露出が多い分、期待が先行しているとも言える。


「私は正面から鉄砲を撃っている」

 2018年6月某日。私は小泉氏の周辺からこんな話を聞いた。
「先週、小泉議員と会ったら、安倍総理に怒り心頭でした。総理に異論を唱えない党内の空気にも相当怒っていました」
 そして、その場で小泉氏はこう語ったという。
「昔の自民党なら倒閣になっていた。私や石破さんが言うと『後ろから鉄砲を撃つ』と言われるが、私は真正面から撃っている。自民党を愛しているからこそ、このままではいけないと思っている。誰が噓をついているかは明らかだ」
「誰が噓をついているか」というのは、加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、学園側が「加計孝太郎理事長と安倍総理が面会したという誤った情報を愛媛県に伝えた」と、説明したことを指している。

 小泉氏はこの後、自民党内の会合で、国会にこの問題を調査するための特別委員会の設置を訴えた。その際に小泉氏は、「どう考えても愛媛県に噓をついたというのはおかしい」と述べている。どんな場でも、言行一致を貫いているのだ。
 安倍政権は、森友・加計学園のいわゆるモリカケ問題のほか、財務省の文書書き換え問題などで、国民から不信の目を向けられている。小泉氏はこれまでも、この問題について「平成の政治史に残る大きな事件と向き合っているという、そういう認識を持っています」と語ってきた。

 しかし、自民党内から安倍総理を批判する声は、小泉氏や石破氏以外からはほとんど聞こえない。安倍一強の今、「党内はイエスマンばかりになった」と指摘される風潮に、小泉氏が苛立ちを覚えているのは想像に難くない。こうしたなか、今秋の総裁選での小泉氏の去就に注目が集まっている。
「(秋の)総裁選で小泉議員が安倍総理に入れることは100%ないですね」と、先の周辺は断言する。
「前回の総裁選みたいに、安倍さん以外に静かに投票するという感じではなく、相当(自分の立ち位置を)発信して安倍さん以外に投票するのではないでしょうか」

 小泉氏の照準は、2021年の総裁選なのか。2021年に向けて、小泉氏の決起はあるのか。本書は、これまでの小泉氏の軌跡を追いながら、この可能性も検証していきたい。

※次回は9月19日配信予定


この連載について

小泉進次郎 日本の未来をつくる言葉

鈴木款

自民党総裁選を目前に控え、その動向に注目が集まる小泉進次郎衆院議員。「総理に一番近い男」はいま何を思い、どんな日本の未来像を描いているのか? 『小泉進次郎 日本の未来をつくる言葉』(鈴木款著/桑社刊)では、14年に及ぶ膨大な映像素材と...もっと読む

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コメント

bamboojump2 https://t.co/r9QoQihEO1 だからあ~、思わせ振りな態度だけど、ハナから安倍晋三に決まってるんだって😏 コイツを誰だと思ってる…? 安倍政権のガス抜き班だぜ‼️ まっ、安倍晋三に票入れた時に、指差して思いっきり笑ってやろうぜ🤣 7日前 replyretweetfavorite

likeApebble #スマートニュース 8日前 replyretweetfavorite

tatsunyan1230 安倍さんもよくやってるけど、やはり次期総裁は小泉進次郎さんを推したい。 8日前 replyretweetfavorite

netgne64800 この人、そんなに大物? 左派メディアが進次郎を異常に持ち上げる理由は何か? 9日前 replyretweetfavorite