おしゃれな海外文学片手に、カフェ・オ・レでも飲むコツ
読書の秋が始まろうとしてますね。
枯れ葉舞う中、おしゃれな海外文学片手に、カフェ・オ・レでも飲む系文化人になりたい……と思いませんか。思いませんかね、そうですか。
わたしの陳腐な文化人イメージは置いておいて、読書の秋を楽しむにあたり、こんな疑問を投げかけましょう。
「海外文学って、どうしたらおもしろく読めるのだろう?」
悩んだことはありませんか。
カイガイブンガク、ってなんかタイトルはよく聞くし読んだらおもしろいんだろうしもっと読んでみたい、けど、どっから楽しめばいいのさ! たまにドストエフスキーを開いてみてもまず登場人物の名前が覚えらんないんだものっ。
っていうのは、昔のわたしです、ええ。何を隠そうわたしは小学校の頃、教室で流行っていた『ハリー・ポッター』原作シリーズにのめり込むことができず(いまだに映画の方が好き)、そこからちょこちょこ岩波少年文庫シリーズにお世話になるものの、基本的に「わたしは海外文学にあまり縁のない人間だろう」という思い込みのもとに生きてきた人間なのです。高校生になってもまだ日本の古典とかのが好きだったし……。
しかし大学に入って「おもしろいじゃん、外国文学!」と思うようになり、そこからむしろ日本文学よりもずっと海外文学のが好きなのでは!? という時期が続きました。
境目はどこにあったのか。
そう、わたしは会得したのです、「海外文学読書脳」を使うコツを。
というわけで今回は、開発しよう! 眠っているあなたの海外文学読書脳(部分)! というお話です。
開発しよう! 眠っているあなたの海外文学読書脳
①自分に合った「訳」を見つける
②先に映画を見たりあらすじを知ったりしておく、解説を先に読む
③自分の中の「エモ美」を産む
①自分に合った「訳」を見つける
なぜわたしがずっと海外文学を「読みづらいなぁ」と思っていたか……それは、訳が合わなかったから、なのだ! この事実をもっと早く教えてほしかった。海外文学というのは、訳によって本当に印象が変わってしまうのだ。
たとえばイギリス史に残る傑作ラブコメ小説『高慢と偏見』。わたしがよく「ちくまの訳がいい!」と喧伝している小説なのだけど、ちょっと見てみてほしい。
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