相手が赤ちゃんであっても、私はすべてを説明する

まだ言葉の話せない赤ちゃんが、危険なことをしたり、かまってほしくて騒いだりしたとき、多くの親は、「ダメだよ」「ちょっと待っててね」といった短い言葉をかけると思います。しかし、下田美咲さんは、なぜそれをしてはいけないのか、どうして待つ必要があるのかなど、時間をかけて赤ちゃんに説明するのだそう。それは一体なぜなのでしょうか?

聞くところによると、手が離せない時に赤ちゃんがかまってほしがって泣いたり騒いだりした時、「忙しいからちょっと待っててね」「静かにして」「ダメ!!」という風に手短に叱る親が多く、長ゼリフで説得などはしないのが一般的らしい。

しかし私は、息子を叱ったりなだめたりする時、基本かなりの長ゼリフで事情を説明をする。「どうして今これをやる必要があるのか」とか「それは何のためなのか」とか「それはなぜ、してはいけないことなのか」など、伝え漏れがないように語る。

危険なものに触れたときには

例えば、危険なことをした時。

コンセントをいじったり、部屋に設置してある防虫剤を食べようとした時などは止めに入るのだけど、まずは取り急ぎで「ダメ!」と言って危険な動きを止めた後、きちんと説明をする。

例1:コンセント
「感電したら大変だからダメだよ。ビリビリってなって、痛いんだよ。痛いの嫌でしょ? それに大ケガしたり、死んじゃうことだってあるらしいよ。そんなことになったらママが悲しむよ?」

例2:防虫剤
「それは危ないから口に入れちゃダメなの。それを食べたらお腹が痛くなるの。お腹が痛いのって辛いんだよ。そんなことになったら嫌でしょ。それに私は大好きなあなたが苦しんでるところを見るのが辛いから危険なものは食べてほしくないの。それを食べちゃうと大好きなママが悲しむんだよ?」

そんな風にして、それをしてはいけない理由を語る。

また、忙しい時のかまってちゃんに対しては先日書いた通りなのだけど、もう少し掘り下げで書いてみると、まず家事をしている時に赤ちゃんがまとわりついてくるのは日常茶飯時だ。

中断できることならば中断するのだけれど、それだとキリがなかったり差し迫っている時もあるから、そんな時はしばし待っててもらうために、やっぱり説明をする。

まず、まとわりついている息子に抱きつく。それで「やーん、くっついてきてて可愛いー」とメロメロすると息子が笑うから、そのドサクサに紛れて息子の体を私から剥がす。その時には向き合ってくれる程度に落ち着いているから、話をする時の姿勢を作って、いざ説明を始める。

「今ね、お洗濯してるの。着るものがなくなっちゃうと困るでしょ? まだまだ赤ちゃんだから、水を飲むだけで水遊びしたみたいになってて1日に何回も着替えたりするでしょ。だからね、お洋服を何着でも汚しても大丈夫なように、小まめに洗って用意しておくの。だって、お洋服が足りなくなっちゃったら可愛い赤ちゃんが裸ん坊で過ごすことになっちゃって可哀想でしょ。お洋服を着ないと冷えて風邪をひいたりするんだよ。風邪って辛いんだよ。だからね、お洗濯してるの。あなたが大好きで可愛いからね、私はこれを洗ってるんだ」

そんな感じで説明をしてから、洗濯に取り掛かる。それで仮に息子がまた騒ぎ出したとしても、ひと段落するまでは「ちょっと待っててね〜」と言いながら、家事を続ける。

で、ひと段落した後に、また抱き締める。

「や—ん、ママが構ってくれなくて寂しかったのー? 可愛い—ね—、お待たせしました—、待たせちゃってごめんね—でもね、これで今日は、この後もう何を漏らしても引っくり返しても大丈夫なんだよ—♡」と言いながら抱き上げて、くるくる回る。(回ると楽しいらしく、すぐ笑顔になる)

大人の権力でねじ伏せるような教育はしたくない

私が息子に説明をするようにしている理由は、いくつかある。

まず第一に、「なんで怒られたのかが分からない」「どうして叱られたのか意味不明」と思わせてしまうことを防ぎたいから。

人は「よく分からないけど叱られた(怒られた)」と感じてしまうと、その相手に対して萎縮するようになる。

これは子どもに限らず大人だってそうで、例えば上司に企画書を提出した時に「ダメ」としか言ってもらえなかったら、何がダメなのか分からないから困惑するし、そのうち思いついた企画を提案する勇気がなくなったりする。

私は、息子にとって何でも言える相手であり続けたい。親は、子どもから隠し事をされた分だけ、子どもを守れる範囲が狭くなってしまうと思うから、そうなってしまうことを避けたい。

だから、頭ごなしに叱ったり、怒鳴って怖がらせたり、そういう大人の権力でねじ伏せるような教育は絶対にしたくないし、そもそもそれだと、その場では”怖いから従う”だろうけれど、そんなのは結局その場しのぎでしかなくて、「親が見ていないところでやればいいや」と考えられてしまう可能性が残るから、そんな叱り方をしていると危ない。

本当に子どものためを思って叱るのであれば、「なるほど、だからダメなのか」と納得させることがとても重要で、本人が自分の頭で「それは、やめなくちゃいけないね」という判断をするところまで持っていかないと、それって教育として成立していない。

親が怖いから従うのではなく、自分で納得してやめる。叱る時はいつだってそこを目指さないと意味がない。だから叱る時は、理由を理解してもらうことが肝心で、そのためには説明が必須。

「赤ちゃん相手に説明しても無駄なのに」
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toksev1 猫は幼い子供くらいの知能があり、歳をとるにつれて喋れないけどわかる言葉が増えると言われています。 休むようになり、猫に話す機会が増えましたが、きちんと話したことの方がわかってくれてる感じがします。自己満かもしれないけどね。 https://t.co/SZLkboz9yD 9ヶ月前 replyretweetfavorite

shimodamisaki cakesの連載が更新されたよ♡ 9ヶ月前 replyretweetfavorite

kuru2kururi 相手が大人であっても同じくきちんと説明したいものだ。年齢にかかわらず年下の存在を軽んじてはいけないという自戒。 9ヶ月前 replyretweetfavorite