第4回】ソーシャルが「見栄」を駆逐する

ネット検索やソーシャルメディアによって、人々は嘘がつけなくなりました。どんなに些細なことでも、ネット上の全ての発言は誰かによる検証の対象になります。これから人々の生き方は、どのように変わっていくのでしょうか? 好評発売中の『中身化する社会』(星海社新書)から、第1章・第2章をcakesで連載していきます。別途掲載の著者・菅付雅信さんのインタビューとご一緒にどうぞ!

ネットは見栄を検証する

 ネット検索やソーシャルメディアの普及が変えたのは、見た目の問題だけではない。
 人々の視覚的な外見だけでなく、社会的な外見も、その価値が揺さぶられており、たとえば経歴や学歴は、噓がつきにくくなっている。
 ネットは衆人の監視下にあるので、過度な誇張や事実と異なることがあると、さまざまな批判が飛んでくるのだ。
 2012年5月に、アメリカのインターネット検索大手ヤフーのスコット・トンプソン最高経営責任者(CEO)が、就任わずか4カ月で辞任する事件があった。


by Yahoo! Inc

 理由はトンプソンが学歴を詐称したことなのだが、それがなぜ判明したかというと、ヤフーと敵対するハゲタカ・ファンド、サード・ポイントが彼の経歴をグーグル検索して、その詐称を発見し、彼の出身大学に問い合わせて、結果を発表したことに始まっている。

 検索のトップが検索によって追い込まれたのだ。
 また、こういう詐称問題はヤフーだけにかぎらず、アメリカの多くの大企業にも勃発しており、ボシュロムのCEOロナルド・ザレーラ、ヴァリタス・ソフトウェアのCEOケネス・ロンチャー、全米の大手家電量販店であるラジオシャックのCEOデヴィッド・エドモンドソンなども辞任に追い込まれている。
 これらのほとんどが、経歴を検索されて、新たな事実が判明したことによる。

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中身化する社会

菅付雅信

生きるうえで大事なことが、変わりました。ネットの進化、そしてソーシャルメディアの爆発的普及によって、テレビや広告などによるイメージ操作は、ほぼ効かなくなったのです。それは、ウソや誇張はすぐに検証され、バレてしまうため。すべての「中身」...もっと読む

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porpor35 ネットの世界が人の本性を暴く。 5年以上前 replyretweetfavorite