「サブカル」って聞くとどんなものを思い浮かべますか?マンガやアニメでしょうか?あるいは、下北沢にいそうなボサノバと古着とヴィレッジヴァンガードが好きなサブカル女子でしょうか?
サブカルチャーとは、メインカルチャー(支配的文化)に対峙する少数派の文化という意味です。ある集団に特有の価値観によって形成された文化であり、メインカルチャーとの矛盾や対立を暗示しています。例えばサブカル女子なりサブカル男子は、J-POPとかマクドナルドが好きな普通の人たちと違うことをアピールします。まさに一般人との矛盾や対立をほのめかしているのです。
ただサブカルチャーは、こういった趣味やファッションに基づくものに限りません。人種や民族に基づくサブカルチャーや、宗教に基づくサブカルチャー、世代に基づくサブカルチャーもあります。
例えば、東京・大久保のコリアン・タウンのように民族に基づくサブカルチャーがあります。あるいは、イスラム教徒の人たちも日本に暮らしており、宗教に基づくサブカルチャーもまた存在します。世代に基づくサブカルチャーは、団塊の世代とか、バブル世代などを思い浮かべてみてください。
このように世の中にはいろいろなサブカルチャーがありますが、今回は趣味やファッションに基づくサブカルチャーについて深掘りしましょう。
サブカルチャーに似た言葉に、カウンターカルチャー、ユースカルチャーがあります。カウンターカルチャーとは、支配的文化に対して敵対し反逆するサブカルチャーのことです。一方、ユースカルチャーとは、若者が,大人たちの支配的文化に対抗して、自分たちの「世代」としての独自性を主張すべく形成したサブカルチャーのことです。
カウンターカルチャーでありユースカルチャーであるサブカルチャーの例として、1960年代のイギリス、特にロンドンを中心に広がった若者文化「モッズ」について見てみましょう。彼らは、ウエストを細く絞った花柄の派手なシャツに、スリムパンツや裾の広がったパンツを履いて、大柄なネクタイを締めていました。そして、スクーターを改造して乗りまわしていました。このスクーターや、ネクタイは、普通人たちが使っていたものですが、それをあえて反逆のシンボルとしてモッズが使ったのです。どういったことでしょうか?
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