恋愛は芸の肥やしになるのか

シンガーソングライターとして今の時代を歌う名曲を発表し、TV、映画、舞台でも活躍、初のエッセイ集『百年後』を上梓し書き手としても注目される前野健太さん。中原中也賞を最年少18歳で受賞、エッセイ集の刊行、アイドルへの歌詞提供等、幅広く活躍する詩人の文月悠光さん。ふたりにとって、詩とは、創作とは、恋愛とは、時代とは、生きるとは。最終回は、恋愛と作品の関係、そして作品を通して読者とつながることについて。

左から、前野健太、文月悠光、司会の北沢夏音

過去の記憶を一つひとつ供養して生まれる作品

文月 前野さんが『百年後』の中の「ただの風」という文章で、「自分に愛はないと思う。恋は美しい。純粋に、人と人が惹かれ合って、くっついて、離れる。肉が、千切れる」と書かれていました。

前野 書いてました? まあまあ、良いですね(笑)。でも……まあまあ、だな。僕は愛情とか薄いですもん。

文月 愛情が薄かったら、そもそも歌にしないんじゃないですか。透明のペンでクレジットを書かなきゃいけない相手に対して、愛情がなければ歌はつくれないと思うんですけど。

前野 それ、俺が死んでから言ってください。あいつは実は、愛情があったということにして(笑)。歌の中に出てくる登場人物たちの、その情景さえ輝いていればいいなと思っているから。

文月 歌にすると、その人との関係性や恋愛が良いものとして書き換えられたりしませんか?

前野 はい、もちろんしますよ。

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前野健太
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2017-03-03

この連載について

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男と女はわかり合えない。だから歌があり、詩がある。

前野健太 /文月悠光

シンガーソングライターとして今の時代を歌う名曲を発表し、TV、映画、舞台でも活躍、初のエッセイ集『百年後』を上梓し書き手としても注目される前野健太さん。中原中也賞を最年少18歳で受賞、エッセイ集の刊行、アイドルへの歌詞提供等、幅広く活...もっと読む

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gargo_0729 こちらの連載、今日で最終回となっております!宜しくお願い致します! https://t.co/Gm12mLhveE 1年以上前 replyretweetfavorite

stand_books #前野健太 さん、#文月悠光 さんのcakes対談連載の最終回!… 1年以上前 replyretweetfavorite