作るために、ヒリヒリした気持ちを持ち続ける

シンガーソングライターとして今の時代を歌う名曲を発表し、TV、映画、舞台でも活躍、初のエッセイ集『百年後』を上梓し書き手としても注目される前野健太さん。中原中也賞を最年少18歳で受賞、エッセイ集の刊行、アイドルへの歌詞提供等、幅広く活躍をする詩人の文月悠光さん。ふたりにとって、詩とは、創作とは、恋愛とは、時代とは、生きるとは。今回は、エッセイを書くことについて、そして、なぜラブソングを歌うのか。

シンガーソングライター・前野健太(左)、詩人・文月悠光(右)

創作へ向かうスイッチとは

文月 私は詩の朗読会によく出ているんですが、そもそも単独の詩人の朗読会というものはあまりなくて、複数の詩人が出演したり、お客さんも参加できるオープンマイク形式が一般的です。ひとつの会で10人以上の方が読まれたりすることもあります。

 音楽だと、特定の人の作品の世界観に浸る楽しみ方になりますが、朗読会は全員で言葉を持ち寄るので、読み手も聞き手も割合フラットです。最近は朗読会でラップをする詩人もいて、音楽からの影響は強く受けていると思います。

前野 ……お客さんになって聴いちゃった、すみません。文月さんは詩が書けない時、どんなことします? こうすると書きやすくなるとか、ルーティーンというか。

文月 締め切りとか、メール返さなきゃといったタスクで普段は頭がいっぱいだけど、詩を書く時は、その意識から一旦離れないとだめですね。無意識に入り込むことが大事かなと思います。例えば、ある特定の詩人の詩集を読むことや、音楽を聴くこともその切り替えスイッチのひとつ。夜道を散歩したりだとか。

 ただ、手書きだと文字を書いた瞬間に、調子が悪いことがわかるので、今日は書いてもしょうがないと諦めちゃうときもあります。

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百年後

前野健太
スタンド・ブックス
2017-03-03

この連載について

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男と女はわかり合えない。だから歌があり、詩がある。

前野健太 /文月悠光

シンガーソングライターとして今の時代を歌う名曲を発表し、TV、映画、舞台でも活躍、初のエッセイ集『百年後』を上梓し書き手としても注目される前野健太さん。中原中也賞を最年少18歳で受賞、エッセイ集の刊行、アイドルへの歌詞提供等、幅広く活...もっと読む

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ur_e1 「詩の水で洗い流す」 約2年前 replyretweetfavorite

stand_books #前野健太 さん、#文月悠光 さんの対談最新回をお届けします。創作へ向かうスイッチ、作者と作品の関係について。「詩の水でザバーっと洗い流します」 https://t.co/BYpbleBw6P 約2年前 replyretweetfavorite