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ポリアモリーの考え方や、実際にはどんな方々がいらっしゃるかというのは、ネットでしか知りませんが、すごく興味があったし、私自身、自由や個人を尊重したいと思っているので、なんとなく理解できているような気になっていました。
でも、今、好きな人がいて、彼はポリアモリーで、彼が他の女性と親しげにしている、セックスしているとなると、胸が痛くて、涙が出てきます。
頭ではわかってるのに、心が痛いです。
私にも二人めのパートナーができれば、辛さから解放されると思いますか?
それとも、そもそもポリアモリーの方とのおつきあいは、無理なのでしょうか?
こんにちは、きのコです。
今回は「モノガミー[※]とポリアモリーのお付き合い」について考えましょう。
※モノガミー……お付き合いは1対1でするもの、という考え方にもとづいたライフスタイル
人間は一人ひとり違うもの
なんというか、見ると聞くとは大違い、というか……ネットで見かけたポリアモリーについては、「そーゆーのもアリじゃない?」と思えても、いざそれが自分のリアルな恋愛模様のなかに現れてみると、「やっぱり無理かも……」と思ってしまうことってありますよね。その気持ち、すごくよく分かります。頭と心って別物。
ただし、ここであなたに考えていただきたいことは、「モノガミーとポリアモリーのお付き合いは無理なのか?」ではありません。「“私”と“彼”のお付き合いは無理なのか?」です。
あなたと彼をそれぞれどうカテゴライズするとしても、結局のところ人間は一人ひとり違うものです。だから「無理な人もいるし、無理でない人もいる」としか言いようがありません。たとえばあなたがジョージやマイケルに恋したとしても、「日本人と外国人のお付き合いは無理なのか?」というように、最初から主語を大きくする必要はないのです。
二人めのパートナーについても同じこと。辛さから解放される人もいるし、解放されない人もいるでしょう。ただ、いきなり「二人めのパートナーをつくる」ところまでいかなくても、他の人ともデートしてみて、自分の気持ちが楽になるかどうか確かめてみてもいいかもしれませんね。
お付き合いに我慢は必要ない
そして、大切なのは「あなたが我慢しないと、お付き合いできないわけではない」ということです。
「モノガミーとポリアモリーのお付き合いって大変そう」という意見をよく耳にします。いわゆるモノ‐ポリーカップルって、「モノガミー側が嫉妬を我慢して付き合っている」というイメージがなんとなく世間にあるみたい。そのイメージ、どこから来るのでしょうか?
「自分はポリアモリーとは付き合えない」というモノガミーの人は、もちろんいるでしょう。ただ、そのような人が「ポリアモリーと付き合っているモノガミー」に対して、実際に見たわけでもないのに「モノガミー側が我慢しているはず」というのは、偏った認識ではないかと思います。
ちなみに、私の恋人の一人・Iさんはモノガミー。私には恋人が二人いますが、Iさんの恋人は私だけです。彼が私の恋愛模様に対して嫉妬することももちろんあるのですが、必ずしも彼が一方的に我慢して私とお付き合いしている、というわけではありません。
さらにいえば、嫉妬するのはモノガミーだけではありません。私も恋人たちに嫉妬することはあります。というか、嫉妬するかどうかと、モノガミーかポリアモリーかは必ずしも関係ありません。嫉妬心のないモノガミーもいれば、嫉妬心の強いポリアモリーもいるのです。
誰が嫉妬を感じるにせよ、お付き合いの中で「嫉妬を我慢しなくてはならない」なんて非人道的だと思うし、そもそも最も大切だと私が考える「何でもオープンにしたうえで、すり合わせて合意を目指す」のとは真逆のあり方ですよね。悲しいのに泣くことを許されなかったり、おかしいのに笑うことを許されなかったりして、感情を押し殺さなければいけないことほど、苦しいことはないと思います。
「お付き合いしないでほしい」と言われたら
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