週刊ダイヤモンド
#2 再分配の機能不全で“日本沈没”(橋本健二×河野龍太郎)
『新・日本の階級社会』(講談社現代新書)が7万部のベストセラーとなっている。著者の橋本健二・早稲田大学教授と気鋭のエコノミスト、河野龍太郎氏に、日本に階級社会が生まれた背景と階級社会がもたらす「不都合な未来」について徹底議論してもらった。「超人手不足」「就職氷河期世代」「日本人の横並び意識」が格差拡大をどう助長しているのか、社会学と経済学のアプローチで解説する。
左:河野龍太郎(BNPパリバ証券経済調査本部長・チーフエコノミスト)
右:橋本健二(早稲田大学人間科学学術院教授)
【前提】
格差拡大の背景は?「新・階級社会」の誕生
河野 現在は完全雇用なのに、格差問題がテーマの『新・日本の階級社会』がビジネスマンの多い東京・丸の内界隈で売れているのは象徴的なことだと思いますね。
完全雇用で人手不足になった後も安倍政権が1億総活躍とか人づくり革命とか言い続けているのも、このまま働いても豊かになれないと思っている人が増えているのが背景にあるのではないかと。
橋本先生は、格差拡大のスタートラインは、どこだという認識ですか。
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この連載について
週刊ダイヤモンド
格差や貧困の問題が放置されている間に、日本に新しい階級社会がやって来ていた! 身分が固定化し、誰もが今いる階級から滑り落ちる脅威にさらされている。「超人手不足」「就職氷河期」「日本人の横並び意識」──。本特集では、三つのキーワードの相...もっと読む
著者プロフィール
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