アイデアの種は、あなたの日常の「小さな違和感」に隠れている__世界の中から構造を発見する①

観察とは、日常にある違和感に、気づくこと。『観察の練習』のcakes連載、第九回はゴミ捨て場に落ちていた、なにやらひっくり返った状態のカゴ。ここにみなさんはどんな違和感を抱くでしょうか? 伊藤ガビンさんとの対談と合わせてお読みください。

この連載では、私自身が日常的に行っている「観察」の例を紹介します。ぜひ、読者の皆さんも一緒に私が発見した「日常の中の小さな違和感」に気づいてみてください。

◎このページの読み方

①まず写真だけを見て、この写真が捉えた違和感が一体何なのか、少し考えてみてください。

②次に、下にスクロールした先に書かれた文章を読んでみてください。ここには、私が気づいた日常の中の小さな違和感に関する、短い文章を書いています。最初に写真を見たときに皆さんが思ったこととまったく同じことを書いているかもしれませんし、まったく違うことを書いているかもしれません。

写真の解釈に正解はありません。日々の生活の中で感じた小さな違和感を見過ごさずに考えていくということを、読者の皆さんも体験してみてください。 それでは、一緒に観察の練習をはじめましょう。

菅 俊一











よく散歩する公園の近くのゴミ捨て場に、カゴがひっくり返った状態で落ちていた。気になって近づいて見てみると、カゴがひっくり返されて、底面に貼られていた「回収終了」の文字が見えるようになっていた。

つまりこれは、資源ゴミの回収が終わった後にゴミを入れさせないための工夫だ。極めて単純だが、非常に良くできたアイデアだと思う。

特に秀逸なのが、底面に貼られている「回収終了」というプレートだ。もし、このプレートがなくただカゴをひっくり返しただけでは、回収後に再びゴミを入れられてしまうかもしれない。しかし、裏側にたった一言、このようなメッセージを入れておくことによって、「もう本日の回収は終わった」ということがハッキリ明示される。これを再度ひっくり返してゴミを入れてしまおうとする人は、そうそういないのではないだろうか。

このように、ひっくり返すという一つの操作だけで、カゴとしての機能を一時的になくしながら、人に注意を促すという二つの機能を盛り込むのは非常にうまい仕組みだと思う。


【本屋B&Bで行われた「菅俊一・伊藤ガビンの観察ナイト」の対談記事掲載中!】
世界の見方を変える「観察」の実践 菅俊一×伊藤ガビン対談【第1回】


アイデアの種は、あなたの日常の「小さな違和感」に隠れている――。

観察の練習

菅 俊一
NUMABOOKS
2017-12-05

この連載について

初回を読む
観察の練習

菅俊一

“アイデアの種は、あなたの日常の「小さな違和感」に隠れている”ーー。 こんな帯文が目を引く書籍『観察の練習』(NUMABOOKS刊)は、21_21 DESIGN SIGHT「単位展」「アスリート展」などで展示のディレクションに携わり...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

yoshinon この連載は、本当に面白いですよ。 4日前 replyretweetfavorite

Nrva8iwlgctd #スマートニュース 5日前 replyretweetfavorite

numabooks_com 8/10 cakes連載更新> 5日前 replyretweetfavorite