レンジ調理は『蒸らし』がコツ! 〜夏野菜のラタトゥイユ風と煮物〜

食の博識、樋口直哉さん(TravelingFoodLab.)による科学的「おいしい料理」のつくり方。11回目のテーマは『レンジ調理』。火を使わずにレンジだけでつくれる『夏野菜のラタトゥイユ風』と『夏野菜の煮物』をご紹介します。素材によっては火を使って煮るよりおいしくつくれることもある『レンジ調理』。「もっと活用されてもいい調理器具」だと樋口さんはいいます。

 連日、暑い日が続いていますね。今日のテーマは夏野菜の活用法。
 夏の野菜はみずみずしく、水分を多く含んでいます。料理をする時はそれを活かすことが大事です。

 まず、つくるのは夏野菜のラタトゥイユ風。通常のラタトゥイユは野菜を一種類ずつオリーブオイルで炒め、最後にトマトソースで煮込んで仕上げますが、今回は塩味で、しかも一気に仕上げます。秘密兵器は電子レンジです。


夏野菜のラタトゥイユ風(たっぷり4人前)

玉ねぎ(小) 2個
赤パプリカ  1個
かぼちゃ   1/4個
ナス     2本
ズッキーニ  1本
ピーマン   4個
トマト    1個
オリーブオイル 大さじ4
塩      小さじ1


1.玉ねぎは頭とお尻を切り落とし、5mmの厚さにスライスして耐熱ガラスボウルか深いお皿に入れ、オリーブオイル大さじ2で和える。

*レンジ玉ねぎのコツ
 レンジ調理では大きさが揃っていることが重要です。電子レンジの加熱原理はこの後に説明しますが、頭とお尻を落として、繊維に対して垂直方向にスライスします。


2.ラップをふんわりとかけて600Wで5分間加熱し、そのまま5分間蒸らす。

*レンジ調理は蒸らしがコツ
 レンジにかけたばかりのボウルは熱いので注意。放置してから作業するのが原則です。ラップを外すときにも、蒸気が飛び出して火傷をすることがあるので気をつけましょう。
 鍋で蒸らし炒めするよりもレンジで加熱したほうが玉ねぎは甘くなります。玉ねぎの水分が効率よく加熱されるので、玉ねぎの辛味成分である硫化アリルが揮発しやすいからです。弱点はメイラード反応が起きづらいこと。メイラード反応が必要なカレーなどに使う玉ねぎは鍋で炒め、必要のない料理にはレンジ玉ねぎをという具合に使い分けましょう。


3.ズッキーニ、ナスは1cmの厚さにスライス。パプリカは幅1cmになるように切り、ピーマンは四等分にして種をとる。かぼちゃは種をスプーンでとりのぞいてから7~8mm厚に切り、トマトは六等分の櫛形に切る。すべての野菜を2のボウルに入れて、オリーブオイル大さじ2、塩小さじ1を加えて和える。

*野菜は小さく切る
 レンジ加熱の効率は食材の表面積に比例しますが、野菜が大きいとレンジから放射されるマイクロ波が中心部へ到達する前に減衰してしまい、表面と中心の温度差が大きくなってしまいます。小さめに切っておくのが無難です。

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おいしい」をつくる料理の新常識

樋口直哉

巷にはさまざまな食の情報があふれています。そのなかには昔は正しかったけれど、現在では正しくないものも。noteでも大人気の料理家、樋口直哉さん(Travelingfoodlab.)が、科学に基づいた「おいしい料理をつくるコツ」をご紹介...もっと読む

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コメント

sadaaki これは今晩ためさねば。 6ヶ月前 replyretweetfavorite

izaken77 火を使わずレンジだけでこんなに美味しく作れたのがびっくり。 ぜひ試してほしい! 6ヶ月前 replyretweetfavorite

ParallelReverse そもそも電子レンジで調理したものなど食べ物ではない。 6ヶ月前 replyretweetfavorite