熊野英介(アミタホールディングス株式会社)vol.1 37年間ひたすら、「未利用資源」を見つけては活用してきた

ファンドマネージャーの藤野英人氏がイケてる日本の経営者にインタビューする対談シリーズ。今回のゲストは、35年以上環境ビジネスに取り組んできたアミタホールディングス株式会社の熊野英介会長です。「未利用資源の利活用」をコンセプトに事業を展開し、今では「人材」という社会的な未利用資源を活用する試みも始めています。熊野会長の哲学に基づいたユニークな考察が次々飛び出す、濃い対談となりました。

「理にかなったもの」を「情報編集する」ことで、廃棄物を資源に変える

藤野 熊野会長は、ずっとお会いしたいと思っていた経営者の一人です。今日はとても楽しみにしてきました。

熊野 いやあ、ずっと環境の事業をやってきたらもう老舗になってしまって。ホコリをかぶってきよるんですけど(笑)。でもやっと、我々の本質を理解してくださる人が増えてきた気がしますね。

藤野 37年前から環境資源のビジネスをやってこられて、最初はあまり理解が得られなかったのではないでしょうか。

熊野 創業当時の環境市場は、焼却炉で廃棄物を処理する「処理屋さん」と、大気汚染や水質汚染を防ぐ「プラント屋さん」しかいませんでした。リサイクルといえば、ビンはビン、紙は紙、鉄は鉄と分別して回収する、いわゆる「スクラップ屋さん」しかいなかったんです。我々みたいに、資源の知識を駆使して、まだ使えるものを再利用するという視点はなかった。例えば、その当時、大手の洋菓子製造会社では、卵の殻が50トン、100トンと廃棄されていたんです。これをなんとかしようと、分析してみました。すると、炭酸カルシウムが94~95%ほど含まれている。炭酸カルシウムがそれほど含まれているのは、日本最大規模の鍾乳洞、秋芳洞で採れる石灰石と同品質なんですよ。そこで、石灰石を大量に使用するセメント会社に、「炭酸カルシウムが95%ほど含まれている、高品質な石灰石的なものを買い取りませんか」と持ちかけるわけです。ここがみそですね(笑)。向こうがそんなに高品質なら使いたい、と言ったところで卵の殻を見せる。そうすると、「卵の殻じゃないか」と思いつつも、「高品質の石灰石のようなもの」という印象が刷り込まれているので、何とかして使おうという気になる。

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イケてる経営者が日本を救う

藤野英人

日本株ファンドの「ひふみ投信」で抜群の成績を残しているファンドマネージャー藤野英人氏がイケてる日本企業の経営者にインタビューし、投資家の目線で成長の秘密をひもといていく対談連載。50歳未満の「アニキ編」と50歳以上の「オヤジ編」の2編...もっと読む

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コメント

yaiask 13:30まで無料。藤野英人さん @fu4の対談シリーズはアミタホールディングスの 5年弱前 replyretweetfavorite

sugawa "卵の殻が高品質な石灰石として代用できるというのは、理にかなっています。でも、その合理性をビジネスにするには、情理を駆使しないといけない" 5年弱前 replyretweetfavorite