見切り発車でいい!特別な才能がなくても成長は前借りできる

田舎出身、女子大卒、貯金なし。DeNAで減給処分を受けたダメOLが、ちょっとの背伸びを繰り返し、起業して1年でM&Aを成功させ、3億円を手にするまでを描いた『ダメOLの私が起業して1年で3億円を手に入れた方法』。今回は、新規事業の構想を思いついた著者が会社を辞め、いよいよ起業に向かって動き出した瞬間を描きます。新しいことに挑戦する時期に早いも遅いもない。尻込みをせずに飛び込みましょう!

「本当に成長したい人と、企業の成長スピードが合うことはない」

 これは、経営者の彼氏が言っていた言葉です。私のように20代で起業したいと思ったら、人の何倍も速く成長しなければなりません。でも、私に適した成長速度と、所属している会社の成長速度が同じになることはない。企業のスピードに合わせていたら、20代のうちに起業することはできないよと、彼はそう言ったのです。

 トレンダーズの新規事業部に異動した当時、私はやる気のある社員として周りから活躍を期待されていました。入社した頃からずっと希望を出し続けて異動したのだから、当たり前ですよね。でも、結果的に、私は異動からわずか1年でトレンダーズを辞めてしまったのです。大した実績も残すことなく。

 実は、2014年の4月に新規事業部に配属されて、10月にはすでにJION立ち上げの準備をしていました。なぜなら、ついに実現可能、かつ収益化できるビジネスモデルを思いついてしまったから。

 この頃、男性から「デートで着る服を選んでほしい」「奥さんにプレゼントを買いたいんだけど、何がオススメ?」と相談されることが多かった私。トレンダーズで女性マ ーケティングを担当していたので、つねに新商品のプレスリリースをチェックしていました。だから、自然と女性の好みやトレンドに詳しくなっていたのです。そういう男性の声を聞くうちに、ふと「男性って、意外と情報を得るソースがないのかも?」と思うようになりました。

 当時はWEBのキュレーションサイトが流行り始めていた頃で、女性向けのメディアが次々とリリースされていました。そして、私の周りには、その立ち上げや運営に携わっている人が大勢いたので、業界の最新情報はつねに耳に入っていました。しかし、女性向けに比べ、男性向けのメディアは少ないことに気づいたのです。しかも、女性視点で発信するメディアとなると、かなり珍しい。さらに、WEBメディア事業と言えば、広告営業が要。そう、私の得意分野でした。

 これは……勝てる。
 広告営業のスキル、立ち上げに必要なノウハウ、応援者。私が今まで培ってきたノウハウや人脈がこの瞬間、一本の糸で繫がります。「女性ライターが女性の本音を届ける男性向けメディア」これだ!これならオリジナリティが出せる。私にしかできない事業だ。JIONの構想を思いついた瞬間から、私はそのことしか考えられなくなりました。

 早速、起業に必要な協力者リストを作って、様々な人に会いに行きました。それから、今の仕事から得られるノウハウはすべて習得しようと、仕事への取り組み方も経営者視点に変わりました。そして、なんとわずか半年足らずで資金調達、システムの構築、必要な人材……JION立ち上げに必要な環境をすべて整えることができてしまったのです。これも、今までに築いてきた人脈があったからこそでしょう。

 こうしてトレンダーズ在籍中の12 月1日、私は男性向けキュレーションサイト「JION」のテストサイトをリリースしました。新規事業部に異動させてくれた社長には事後報告でした。「まだ十分に実績も残してないのに辞めるなんて。1年お前にかけたのに」と言われました。せっかく異動させてもらったのに、ずいぶん不義理をしてしまった、と思っています。

 でも、後悔はしていません。私と会社の成長速度が合うことはない。それに気づいた時から、やりたいことが見つかったらすぐに起業して会社を辞める。そう心に決めていたからです。直属の上司は「組織としては残念だけど、気持ちはわかる。中途半端な気持ちで仕事をされても迷惑だから、もう自分のやりたいことに向かって進みなさい」と言って退職を承認してくれました。私を𠮟った社長も最終的には励ましの言葉をかけて、起業の夢を応援してくれました。

 あなたが夢を叶えるために会社を辞めようとすると、「まだ早い」「今の能力では無理」など、反対する人がいっぱいいるかもしれません。

 企業はあなたを採用するために多額のお金を払っています。私も経営者なのでわかりますが、企業は一度雇った人にはずっといてほしいのです。活躍している人であればなおさら。実績が多ければ多いほど、その人には出て行ってほしくない。でも、逆に考えれば、いつ辞めても同じということ。いつ辞めたとしても、反対する人はするし、文句を言う人は言うのです。だから、たとえ敵を作ることになったとしても、それでいい。

 本当にやりたいことが見つかったら、やりたいと手を挙げて、走り始めてしまいましょう。最初は見切り発車でいいんです。事業を継続させる方法や所属している会社のことは、走りながら考えればいい。それよりも、思いついたアイディアを人よりも早く実現させることのほうが何倍も大事。私はそう思います。

 起業しようと思ったら、手段を選ばず、ノウハウを学んで辞める。人のことは考えすぎず、自分の夢に向かってまっすぐに走る。このくらいわがままにならないと、夢なんて叶えられないのです。

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ダメOLの私が起業して1年で3億円手に入れた方法

成井五久実

田舎出身、女子大卒、貯金なし。DeNAで減給処分を受けたダメOLが、ちょっとの背伸びを繰り返し、起業して1年でM&Aを成功させ、3億円を手にするまで。 明日会社が潰れても、自分で仕事を取れるスキルを身に着けていますか? 会...もっと読む

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