田舎はインターネットで買えない
さて、連載10回目。読んでくれている人の中には、もしかしたら都会からどこか田舎に移住したいと思っている人もいるかもしれない。今日はそんな人に向けて、移住して16年の平田が移住心得を書いてみたいと思う。
私は夫の転勤という不可抗力によって、長野県に移住することになった。能動的に移住をしたいとは全く思ってはいかなったけれど、現在の状況に満足している。私たちが移住して来た頃よりも、自治体の地方移住への取り組みも広まり、今は大分時代が変わったなと思う。それにはインターネットの発達がとても大きい。インターネットというインフラが整った現在、都会に住み続けるメリットはそれほどないと感じている。
大抵の欲しい物はインターネットで購入すれば、自宅まで届けてくれるし、人とのコミュニケーションだって、オンライン上でできてしまう。逆に買えないものは田舎にしかなくて、おいしい空気、水、景色、新鮮な野菜、そういったものは旅をして田舎に通わなければ手に入れることができない。都会はインターネットで買える、だけど、田舎はインターネットで買えない。この16年間を通じて私が感じたのは、これだった。都会にしかないものはもちろんある。特に文化的施設は都会に集中していて、美術館や博物館、エンターテイメント施設は田舎には欠如している。だが、それは毎日必要なものではない。時々、都会に出かけていって体感することで十分なのだ。
移住に必要なもの
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