ぼくは誰かの犬になりたい

いつも女の人に振り回されているけど、はじめて自分から行動した女性がユウカだった。動物病院の先生である高畑は、あの日のことを振り返る。

「高畑さんて、低体温ね」

学生時代、誰だったか忘れたけど、何人目かに付き合った女の子に言われたことがある。

「そうかい?」

(それはどういう意味?)とは聞き返さなかった。だいたいの意味はわかってる。ぼくは他人にそれを気づかれるのが怖かったんだ。

自分がおそろしくつまらない存在で、女の子がぼくの外面をみて想像している「一緒にいる楽しさ」をおよそ提供できないということを。

「ぼくと一緒にいてもつまらないだろうな」と、客観的に自分のことをみることができるのに、それをどう改善していいのかわからない。

なにか気の利いた冗談をいうセンスだったり、女の子を喜ばすようなサービス精神なりが決定的に欠けているんだ。

そうやって自分のことを自己分析して、自分を納得させていた。

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結婚できない2.0〜百鳥ユウカの婚活日記〜

菅沙絵

友人たちが彼女につけたあだ名は「レジェンド・ユウカ」。結婚市場に残された最後の掘り出し物という意味だと説明されたが、たぶん揶揄する意味もある。妥協を知らない彼女が最後にどんな男と結婚をするのか、既婚の友人たちは全員興味深げにユウカさん...もっと読む

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Nrva8iwlgctd #スマートニュース 約2年前 replyretweetfavorite